日本/子どもの貧困問題解決(公開日:2010.12.15)
子どもの貧困に関する年末声明〜子どもたちの夢や希望の灯を消さない!〜:SOAP(2010.12.15)
雪の降る、ひどく寒い年の瀬、大みそかの夜。
きらびやかなまち、はなやぐ人びと。
おなかがすき、はだしで寒さにふるえる女の子。
その横を忙しく、通りすぎる人びと。
これはマッチ売りの少女のお話です。
子どものころ、この物語は、遠い国のお話でした。
しかしながら、
"自分のことで精一杯。どうして良いかわからず通りすぎる。
でも、子どもたちの事件をニュースで知り、心を痛める"
といった、今の日本の話でもあるのではないでしょうか?
今年、セーブ・ザ・チルドレンは、子どもの貧困問題への取組み"Speaking Out Against Poverty〜夢や希望をうばわれないために〜"キャンペーンを始めました。
日本の子どもの貧困問題にまず関心を持ってもらいたいという思いで、たくさんの方々にSpeak Out!声をあげてもらい、一緒に話をしてきました。
今回は、そのみなさんの声を2010年の活動のまとめとしてお届けします。
〜SOAP参加者の声〜
・その問題があるという現実を知らない方々が多いということにまず問題があると思う。その現実を周知した上で、みんなで取り組む社会にしていけたらと思う。(40代女性)
・貧困に対して人々の共通認識がないため、困っている人に対して鈍感な空気がないだろうか。(20代女性)
・子どもらしくいられない。また、「途上国と比べたらマシ」という認識が普及しているから問題。(20代女性)
・「心」がつぶれるのが子どもの貧困。それだけで問題だと思います。(20代男性)
・子どもの貧困は日本の将来につながる問題だと思う。(高校生女性)
・子どもの貧困を解決できない社会には未来はないと思う。(40代男性)
※詳細の声は弊会HPにて1月にお届けします。
私たちは、来年も、日本の子どもの貧困を解決するため、
Speaking Out Against Povertyキャンペーンを
展開していきます。
引き続き、子どもたちの夢や希望の灯を消さないよう、みなさま、ご協力の程よろしくお願いいたします。良い年の瀬をお過ごしください。
■継続提言■
セーブ・ザ・チルドレンは、日本の子どもの貧困問題を抜本的に解決するため、「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークとともに、
・子ども・保護者・支援者へのヒアリングや調査によって実態把握を進めてください。
・貧困率の削減目標をたててください。
・解決のための行動計画をつくってください。
というこれら3点、さらに私たちは
・上記に際し、子どもの権利条約に基づき、権利の主体である子どもの最善の利益、子どもの意見の尊重を確保するために、当事者である子どもの参加を保障してください。
ということを、来年度も強く政府に働きかけていきます。