トップページ > スタッフブログ > 日本/子どもの貧困問題解決 > 【活動報告】子どもの貧困対策法改正に向けた緊急院内集会を共同開催

日本/子どもの貧困問題解決
(公開日:2024.06.18)

【活動報告】子どもの貧困対策法改正に向けた緊急院内集会を共同開催

 
2013年に全国会議員の賛成で成立し2019年に改正された「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(子どもの貧困対策法)。2024年は、ちょうど法律の見直しの年にあたり、セーブ・ザ・チルドレンは、さらなる子どもの貧困対策の拡充と子どもの貧困の解消に向け、連携団体とともに法改正の必要性を訴えてきました。

2024年5月7日、今国会(第213回国会)で法改正を実現させようと、セーブ・ザ・チルドレンを含む5団体と、超党派「子どもの貧困対策推進議員連盟」(子どもの貧困議連)が共催し、院内集会を開催しました。

当日は、会場とオンラインのハイブリッドで開かれ、会場には国会議員や省庁関係者、報道関係者などの参加がありました。




集会ではまず、「子どもの貧困対策推進法」の名称を「こどもの貧困解消法」に改め、貧困の解消に向けてより具体的な措置を取る必要があることなど、「子どもの貧困議連」総会(3月7日)で提案した共同提言を再度示しました。

そして、各団体から実効性ある対策の推進、教育格差の解消、ひとり親への経済的支援の拡充など法改正に込めた思いや期待を訴えました。



セーブ・ザ・チルドレンからは、新入学時の給付金事業長期休暇中の食料品支援新生児向け育児用品の提供といった直接支援事業で行った調査結果を引用し、経済的に困難な状況で暮らす子どもや保護者のひっ迫した現状を報告。
そして、真に子どもの権利の視点から子どもの貧困を解消するために、法律において子どもの貧困が子どもの権利を侵害すると明記することが重要であること、かけがえのない子ども時代を保障するために、今国会での改正が必要であると強調しました。



子どもの貧困議連会長の田村憲久衆議院議員は、法律を改正して子どもの貧困の解消を明記することでより法律の目的が明確になる、今国会での法改正を実現したいと発言。集会を通して子どもの貧困をなくす、解消するのだという共通認識を会場全体で共有しました。

こども家庭庁の長官官房審議官(支援局担当)からは、民間団体から子どもの貧困問題の重要性を訴えていることへの謝意と、提言などを参考にしながら対策を積み重ねていくというコメントがありました。

子どもの貧困対策法ができて11年が経ちます。当時より対策が前進した点はあるものの、いまだ衣食住に困る子ども・子育て世帯がいます。どのような状況に生まれ暮らしているとしても、かけがえのない子ども時代に十分な生活環境で育ち、学び、自分らしく成長することは子どもたちの権利であり、社会全体で保障すべきです。そのために、法律の改正は大きな意味を持ちます。

子どもの貧困対策から、子どもの貧困の解消に向けて、セーブ・ザ・チルドレンは今後も連携団体と協力しながら取り組みを続けていきます。


・法改正に向けた共同提言書はこちら

【団体名】(5団体、五十音順)
公益財団法人あすのば、認定NPO法人キッズドア、特定非営利活動法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、認定特定非営利活動法人Learning for All

【賛同団体】(13団体、五十音順)
アフターケア事業全国ネットワーク えんじゅ/特定非営利活動法人 自殺対策支援センター ライフリンク/認定特定非営利活動法人 自立生活サポートセンター・もやい/認定特定非営利活動法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ/
一般社団法人 全国子どもの貧困・教育支援団体協議会/一般社団法人 全国食支援活動協力会/公益社団法人 チャンス・フォー・チルドレン/認定特定非営利活動法人 D×P/認定特定非営利活動法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク/「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク/一般社団法人 日本若者協議会/
特定非営利活動法人 ひとり親家庭サポート団体全国協議会/特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール

【賛同人】(6人、五十音順) 
阿部 彩 東京都立大学人文社会学部 教授/末冨 芳 日本大学文理学部 教授/
松本 伊智朗 北海道大学 名誉教授/宮本 みち子 千葉大学・放送大学 名誉教授/
山野 良一 沖縄大学人文学部 教授/湯澤 直美 立教大学コミュニティ福祉学部 教授


セーブ・ザ・チルドレンでは政策提言活動以外にも、子どもの貧困問題解決に向けさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は随時こちらのページで更新しています。ご関心がある方はぜひご覧ください。


(報告:国内事業部 田代光恵)

 

あなたのご支援が子どもたちの未来を支えます

もっと見る

月々1500円から、自分に合った金額で子どもの支援ができます。
定期的に年次報告書や会報誌をお送りしています。

1回から無理なくご支援いただけます。

PAGE TOP