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日本/子どもの貧困問題解決
(公開日:2019.11.01)

岩手県山田町と宮城県石巻市で給付金事業「セーブ・ザ・チルドレン子ども給付金 〜高校生活サポート2019〜」を実施しました

 
セーブ・ザ・チルドレンは、子どもの貧困問題解決へ向けた取り組みの一環として、2016年から子どもたちへ給付金を提供しています。今回、岩手県山田町と宮城県石巻市の経済的に困難な状況にある世帯の高校生を対象に、環境に左右されずに、学習や文化・スポーツ活動、修学旅行、資格取得、進学・就職に向けた準備など、高校生活に関わる費用の一部に充ててもらうため、給付金事業「セーブ・ザ・チルドレン子ども給付金 〜高校生活サポート2019〜 」を実施しました。

岩手県山田町と宮城県石巻市の高校2年から3年(定時制4年含む)の子どもたち423人に、支援を届けることができました。

 
 
給付金を受給した家庭の保護者の声を紹介します*。

・母子家庭で大変ですが、子どもが将来の夢のために進学したいという強い気持ちがあるので、あきらめずにがんばってほしいと思い申請しました。

・生きていくのに手いっぱいですが、勉学のため、夢のために使わせていただければと思います。

・今春から、また働いていますが、働いても収入は少なめで、支払いが多い上に食費もかかるので、急な行事費用や検定費用など必要経費に充てたいと思います。

・母子家庭の中、子どもは2人とも高校生で、通学費、検定費、修学旅行費と目に見えないお金が結構かかるので申請しました。

・子ども2人に障害があり、父、母ともに仕事できる時間が限られている事情から非課税の世帯です。修学旅行を冬に控えているので、皆と一緒に参加させたいです。

・夫婦共々、病気がちになり、収入減で生活がギリギリの状態です。学校生活に関わる費用までまかなえないため申請しました。

・父子家庭で子どもが3人います。子どもの送迎や食事の準備等々でとても大変です。朝早くから夜遅くまで頑張っていますが、生活が大変厳しい状況です。経済的にもギリギリです。

・高校の学費(授業料)などは色々な手続きを経て免除になっていますが、部活などのケガが多く、少しのケガ(ねんざ)なども、痛みが続くと何度も通院することになり、中学校までは医療費助成がありましたので、苦にならず通院させていましたが、高校生になってからは治療費が負担になってきていました。その上、修学旅行のお小遣いも上限なさそうな金額を持っていく子どもが周りにいるので、心配していました。

・母子家庭であり、就業はしているので収入はありますが、高校生が2人いるため、お金がかかり、生活が厳しいです。被災している方々には、いろいろとサポートがありますが、ぎりぎり津波をかぶっていない地区の我々は被災の対象にならないので、奨学金の申請等もなかなか通らず、補助が薄いので厳しいです。

高校生のいる世帯に対する既存の公的支援としては、文部科学省が支給する高等学校等就学支援金制度や高校生等奨学給付金がありますが、今回給付金を受給した家庭の保護者からは、学校生活を送る上で、既存の公的支援では保障されない費用、目に見えない家計負担に関する声が上がりました。

セーブ・ザ・チルドレンではこのような状況に対して、関係省庁や地方自治体に対策を講じるよう働きかけるとともに、今後も給付金の提供や、経済的に困難な状況にある子どもや保護者が国や社会に意見を伝えられる機会をつくる活動を実施する予定です。

*保護者の声は、原文から一部を抜粋し、文意が変わらない範囲で編集しています。

(報告:東京事務所 山田心健)

 

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