日本/子どもの貧困問題解決(公開日:2024.01.26)
【活動報告】高校と大学で講義:中高生世代向けデジタルコンテンツ「あなたのミカタ! 権利がワカルと世界がカワル」の普及を進めています
セーブ・ザ・チルドレンが工学院大学と共同開発した中高生世代向けデジタルコンテンツ「あなたのミカタ!権利がワカルと世界がカワル」 。各地で活用が進んでいます。
「あなたのミカタ!権利がワカルと世界がカワル」を高校と大学で活用
「あなたのミカタ!権利がワカルと世界がカワル」は、主に中高生世代が、登場人物の立場に立ちながら子どもの権利と子どもの貧困について知り、学べる、ロールプレイング型のデジタルコンテンツです(詳細はこちら )。申し込みを開始して以来、2023年12月末までに、中高生や大学生など、約7,700人がコンテンツを体験しています *申し込み時に、記載のあった利用者数の合計です。
今回は、2023年12月に行った法政大学の教職課程(吉田直子講師担当)での実践の様子と、埼玉県立浦和第一女子高校の図書館での講座の様子について報告します。(2022年の事例はこちら:宮城学院女子大学、法政大学での事例 )
高校では7人、大学では35人が参加しました。プログラムは、高校・大学共通で行い、前半は、セーブ・ザ・チルドレンの紹介と、「子ども」と聞いてどんなことを思い浮かべるかというワークを実施しました。
参加した高校生・大学生からは、「遊び」「勉強」「元気」「わんぱく」などのキーワードが出ました。多様な子ども観がある一方、子どもの権利条約では権利の主体として子どもをとらえることが定められている、とセーブ・ザ・チルドレンから伝えました。(子どもの権利条約についてはこちら )
次に、子どもの権利条約の条文について紹介すると、参加した高校生・大学生からはさまざまな感想が出されました。
例えば、子どもの権利条約第12条「すべての子どもは、自分に影響を与えることについて、自分の意見を表し、その意見が重視される権利を持っている」(意見表明権)については、『実際には子どもの意見は大人に聞かれなかったり、大人による見えない圧力によって言いたくても言えなくなってしまっていると感じる。この条文をもっと多くの人に知ってほしい』といった感想が大学生からでました。
また、高校生からは、そもそも子どもの権利条約自体を、『中学校の授業で軽く名前だけ習っただけで、こんなに大切なことがたくさん書いてあるのなら、もっと学校で詳しく学べるようにするべき』といった声もあがりました。
子どもの権利について概要を共有した後は、デジタルコンテンツをタブレットやスマートフォンで体験し、グループワークで感想を話す時間をとりました。
グループワークでは、特に大学生から、『子どもの貧困についてだけでなく、奨学金制度や労災の仕組みなど、知らないことがたくさんあると感じた』や、『奨学金制度があっても結局借金になってしまうのは問題だと思った』といった意見がありました。
また、高校生からは、主人公が同年代の高校生であることから、『子どもが生まれた環境で人生が変わってしまうのはひどい』、『自分の周りには困っている人はいないと思っていたけれどもしかしたら隠しているだけなのかな』といった感想も聞かれました。
実施後のアンケートでは、次のような声も聞かれました。
・子どもの権利はわかっているつもりでも、明文化されると気づいていなかったようなことも多くあり驚きました。自身の生活の中でも、今日知ったことが活かせるときがきっとあると思うので、きちんと覚えておきたいと思います。(高校生)
・子どもたちの権利を守ることは大人の人権を守ること以上に難しく、多くの努力が必要であることが分かった。全体の話し合いの中でも自分たちとは環境が違う子どもたちに対する理解やその子の気持ちに同情することがとても難しそうという考えの人が多かったように感じた。教員として勤務するにあたっては自分と違う境遇にある子どもたちへの理解が不可欠であるため、そのような理解を深められるように努力していきたい。(大学生)
・自分は奨学金制度を利用しているのですが、奨学金を借りることに少し恥ずかしさを感じ、友だちに言えない状態でした。しかし、そんなことはない、奨学金制度を知ることは大切なんだと思えるようになりました。もし困っている人がいたり、自分が先生になったり、親の立場になった時、絶対に利用したり子どもの選択を尊重し、背中を押せるような選択をしたいと思いました。(大学生)
・大人として奨学金制度や子供の貧困など、子供達の可能性を広げられるように、正しい知識を身につけることが必要であると感じました。(高校の図書館司書)
子どもの権利の紹介やコンテンツの体験を通じて、子どもの権利や子どもの貧困問題、制度について理解を深める機会となったようです。
このデジタルコンテンツは現在もダウンロードの申し込みを受け付けています。
具体的にどのように活用できるかなどご相談に応じますので、皆さんからの申し込み・問い合わせをお待ちしています。
==申し込み・問い合わせ先==
お申込みフォーム
【お問い合わせ先】
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 国内事業部 子どもの貧困問題解決 社会啓発担当
Email: japan.soap@savethechildren.org
TEL:03-6859-0398
(国内事業部 子どもの貧困問題解決 鳥塚)
「あなたのミカタ!権利がワカルと世界がカワル」を高校と大学で活用
「あなたのミカタ!権利がワカルと世界がカワル」は、主に中高生世代が、登場人物の立場に立ちながら子どもの権利と子どもの貧困について知り、学べる、ロールプレイング型のデジタルコンテンツです(詳細はこちら )。申し込みを開始して以来、2023年12月末までに、中高生や大学生など、約7,700人がコンテンツを体験しています *申し込み時に、記載のあった利用者数の合計です。
今回は、2023年12月に行った法政大学の教職課程(吉田直子講師担当)での実践の様子と、埼玉県立浦和第一女子高校の図書館での講座の様子について報告します。(2022年の事例はこちら:宮城学院女子大学、法政大学での事例 )
高校では7人、大学では35人が参加しました。プログラムは、高校・大学共通で行い、前半は、セーブ・ザ・チルドレンの紹介と、「子ども」と聞いてどんなことを思い浮かべるかというワークを実施しました。
参加した高校生・大学生からは、「遊び」「勉強」「元気」「わんぱく」などのキーワードが出ました。多様な子ども観がある一方、子どもの権利条約では権利の主体として子どもをとらえることが定められている、とセーブ・ザ・チルドレンから伝えました。(子どもの権利条約についてはこちら )
次に、子どもの権利条約の条文について紹介すると、参加した高校生・大学生からはさまざまな感想が出されました。
例えば、子どもの権利条約第12条「すべての子どもは、自分に影響を与えることについて、自分の意見を表し、その意見が重視される権利を持っている」(意見表明権)については、『実際には子どもの意見は大人に聞かれなかったり、大人による見えない圧力によって言いたくても言えなくなってしまっていると感じる。この条文をもっと多くの人に知ってほしい』といった感想が大学生からでました。
また、高校生からは、そもそも子どもの権利条約自体を、『中学校の授業で軽く名前だけ習っただけで、こんなに大切なことがたくさん書いてあるのなら、もっと学校で詳しく学べるようにするべき』といった声もあがりました。
子どもの権利について概要を共有した後は、デジタルコンテンツをタブレットやスマートフォンで体験し、グループワークで感想を話す時間をとりました。
グループワークでは、特に大学生から、『子どもの貧困についてだけでなく、奨学金制度や労災の仕組みなど、知らないことがたくさんあると感じた』や、『奨学金制度があっても結局借金になってしまうのは問題だと思った』といった意見がありました。
また、高校生からは、主人公が同年代の高校生であることから、『子どもが生まれた環境で人生が変わってしまうのはひどい』、『自分の周りには困っている人はいないと思っていたけれどもしかしたら隠しているだけなのかな』といった感想も聞かれました。
実施後のアンケートでは、次のような声も聞かれました。
・子どもの権利はわかっているつもりでも、明文化されると気づいていなかったようなことも多くあり驚きました。自身の生活の中でも、今日知ったことが活かせるときがきっとあると思うので、きちんと覚えておきたいと思います。(高校生)
・子どもたちの権利を守ることは大人の人権を守ること以上に難しく、多くの努力が必要であることが分かった。全体の話し合いの中でも自分たちとは環境が違う子どもたちに対する理解やその子の気持ちに同情することがとても難しそうという考えの人が多かったように感じた。教員として勤務するにあたっては自分と違う境遇にある子どもたちへの理解が不可欠であるため、そのような理解を深められるように努力していきたい。(大学生)
・自分は奨学金制度を利用しているのですが、奨学金を借りることに少し恥ずかしさを感じ、友だちに言えない状態でした。しかし、そんなことはない、奨学金制度を知ることは大切なんだと思えるようになりました。もし困っている人がいたり、自分が先生になったり、親の立場になった時、絶対に利用したり子どもの選択を尊重し、背中を押せるような選択をしたいと思いました。(大学生)
・大人として奨学金制度や子供の貧困など、子供達の可能性を広げられるように、正しい知識を身につけることが必要であると感じました。(高校の図書館司書)
子どもの権利の紹介やコンテンツの体験を通じて、子どもの権利や子どもの貧困問題、制度について理解を深める機会となったようです。
このデジタルコンテンツは現在もダウンロードの申し込みを受け付けています。
具体的にどのように活用できるかなどご相談に応じますので、皆さんからの申し込み・問い合わせをお待ちしています。
==申し込み・問い合わせ先==
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公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 国内事業部 子どもの貧困問題解決 社会啓発担当
Email: japan.soap@savethechildren.org
TEL:03-6859-0398
(国内事業部 子どもの貧困問題解決 鳥塚)