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日本/子どもの貧困問題解決
(公開日:2024.03.13)

「ハロー!ベビーボックス」利用者アンケート調査結果〜申請者のうち約8割の妊産婦が生活費の不足に悩む〜

 

セーブ・ザ・チルドレンは、誕生時から「健康に、安心、安全な環境で育つ」といった子どもの権利を保障するため、低所得世帯の経済的負担の軽減を目的として、2023年秋に実施した「ハロー!ベビーボックス」の申請世帯及び利用世帯へのアンケート調査結果を発表しました。

本調査は、経済的困窮に加えて、若年妊娠や未婚・ひとり親、多子世帯、妊婦に知的障害や精神疾患がある、在留資格が不安定など特定の困難がある妊産婦について、妊娠・出産にかかる経済的負担感や悩み、求める支援などを把握することを目的に実施されました。有効回答数は20239月から10月の申請時のアンケートに回答した42都道府県の333世帯(人)と、202311月から12月に実施した利用後アンケートに回答した40都道府県の153世帯(人)の結果をまとめたものです。

その結果、申請者のうち
8割の妊産婦が生活費の不足に悩み、出産応援金(5万円)※の使途は生活費という回答が最も多い結果となりました。また、利用後アンケートでは、9割以上が定期的な紙おむつやおしりふき、離乳食といった赤ちゃんに必要な消耗品の受け取りを望んでいることが明らかとなりました。

国が2023年より開始した「出産・子育て応援交付金」のうち、妊娠届時の面談後に支給される経済的支援のこと

アンケート調査結果報告書(全文)こちら




<調査から明らかになったこと>(有効回答数:12333世帯、3153世帯)

1.   
8割が生活費の不足に悩む
悩みについて尋ねたところ、「生活費の不足」と回答したのは79.3%で最も多く、「子育て全般についての不安」と回答した39.0%の約2倍であった。次いで、74.5%が「子育て費用の不足」と回答した。(申請時・複数回答)

2.  
出産応援金(5万円)の使途は「生活費」が最も多い
出産応援金の使い道について尋ねたところ、「生活費(光熱費を含む)」との回答が41.6%、次いで「赤ちゃん用品」との回答が40.9%だった。(申請時・複数回答)

3.  
9割以上が紙おむつやおしりふきなどの物品支援を希望
今後希望する支援について92.2%が「定期的な紙おむつやおしりふき、離乳食(レトルト)などの赤ちゃんに必要な消耗品の受け取り」と回答した。(利用後・複数回答)



<本調査結果を受けての今後の活動>
セーブ・ザ・チルドレンは本調査結果を踏まえ、低所得世帯向けの紙おむつなど育児用品の支援や、特に支援が必要な妊産婦への支援強化を、こども家庭庁をはじめ関係省庁や自治体へ訴えていきます。

また、低所得世帯の育児費用の負担を軽減し、少しでも安心して赤ちゃんを迎える準備ができるよう、引き続き「ハロー!ベビーボックス」を通じて「安心、安全な環境に生まれ育つ」といった子どもの権利を保障するため、支援を継続していきます。また、本事業を開始した2022年春から2024年春(20244月応募開始予定)までの2年間の実施結果についてまとめ、行政への提言も含め報告書として今年度秋頃に公表する予定です。


<セーブ・ザ・チルドレン「ハロー!ベビーボックス」 2023年秋実施分概要>
【送付内容】 紙おむつ/無添加洗濯用せっけん/ベビーソープ/おしりふき/新生児用短肌着・コンビ肌着・カバーオール/新生児用ガラガラ/体温計/湯上りタオル/タオルハンカチセット(入浴布)/ベビー綿棒/ブランケット/お母さん用リラックスグッズ(ホットアイマスク)



次回のハロー!ベビーボックスの応募開始は4月中旬頃を予定しています。



詳細は当会ブログよりご確認ください。

(国内事業部 北見美代)

 

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