日本/子どもの貧困問題解決(公開日:2020.05.27)
宮城県石巻市、岩手県宮古市・山田町で給付金事業「セーブ・ザ・チルドレン子ども給付金 〜新入学サポート2020〜」を実施しました
セーブ・ザ・チルドレンは、子どもの貧困問題解決へ向けた取り組みの一環として、2016年から子どもたちへの給付金提供を実施しています。2020年も、新入学シーズンを迎えるにあたり、安心して学校生活を送ることができるよう、新入学に関わる費用の一部を給付する「セーブ・ザ・チルドレン子ども給付金 〜新入学サポート2020〜」を1月〜3月にかけて実施しました。本給付金の詳細についてはこちらをご覧ください。
今回の給付金では、宮城県石巻市、岩手県宮古市・山田町にて、2020年4月に小学校・中学校・高校に入学した、経済的に困難な状況にある世帯の子ども575人に支援を届けました。
給付金の申請世帯からは、ひとり親家庭、ふたり親家庭それぞれが厳しい状況に置かれている現状、公的な経済支援制度の対象や金額に関する不十分さ、新入学に関わる費用の家庭負担の重さについてなど、さまざまな声がありました。保護者からの声を一部紹介します*。
・母子家庭で、祖父母と同居しています。世帯分離をしていますが、扶養手当も該当になりません。ですが家に家賃として5万円を入れています。仕事もかぎられた時間の中なので給料も少なく大変です。かといってアパートなど借りる余裕などはまったくなく、市の援助はなかなか受けられずにいて困っていました。私と同じような母子家庭はいっぱいいるかもしれないです。このような給付金があればとてもありがたいです。(宮城県・新小学1年生・母子世帯)
・就学援助制度を利用してはいるが、実際に中学入学準備品を用意するとなると、複数購入が必要なものが多く、費用がまかないきれない。(運動着、長そで、長ズボン、半そで、半ズボン、全て2着必要。ブラウスは長そで半そで共に2着は必要。サブバッグが必要など)また足を大ケガし、現在歩けない状態であり、完治まで働くことができないため申請しました。(宮城県・新中学1年生・母子世帯)
・父1人子5人の生活をしている。長男・長女は慢性疾患で通院が必要。そのため長女を就学させていない。援助制度をいろいろと利用させてもらってはいるが、生活が厳しい状況である。(岩手県・新中学1年生・父子世帯)
・私1人の少ない収入で子ども3人を扶養していて、厳しい。フルタイムで働いているが、生活保護世帯より収入が少ないです。(岩手県・新中学1年生・母子世帯)
・両親働いていますが、上の子3人の卒業、入学、就職が重なり、費用が足らず、必要物品が十分にそろえられていない状況です。低所得世帯のため、就学援助を利用しても、ギリギリのやりくりであったので、貯金できる余裕もなく生活に支障をきたしてしまうため、申請しました。(岩手県・新中学1年生、新高校1年生・ふたり親世帯)
・母子家庭で息子と2人で生きてきましたが、東日本大震災で被災し、今は災害公営住宅にいます。正社員ですが、まったく給料が上がらず、息子にはやりたいサッカーもガマンさせて被災以降生きています。中学生になると部活などで金銭的に余裕がなくなるので、申請しました。(岩手県・新中学1年生・母子世帯)
また、本給付金を実施していた3月は新型コロナウイルス感染症が拡大してきた時期と重なったため、次のような声もありました。
・コロナの影響でイベントが全て中止になりました。陶器を製造、販売しているのですが、作っても売ることができません。収入が減ったので、助成はとてもありがたいです。この状態がいつまで続くか不安です。(宮城県・新高校1年生・ふたり親世帯)
・ひとり親家庭のため、収入が少ないです。今回のコロナウイルスの休校措置で出費がとてもふえたため助かります。(宮城県・新小学1年生・母子世帯)
セーブ・ザ・チルドレンではこうした声を元に、公的な制度が改善されるよう関係省庁や地方自治体に働きかけるとともに、今後も給付金の提供や、新型コロナウイルス感染症の影響で困難な状況にある世帯への支援活動を継続していく予定です。
*保護者の声は、原文から一部を抜粋し、文意が変わらない範囲で編集しています。
(報告:東京事務所 山田心健)
今回の給付金では、宮城県石巻市、岩手県宮古市・山田町にて、2020年4月に小学校・中学校・高校に入学した、経済的に困難な状況にある世帯の子ども575人に支援を届けました。
給付金の申請世帯からは、ひとり親家庭、ふたり親家庭それぞれが厳しい状況に置かれている現状、公的な経済支援制度の対象や金額に関する不十分さ、新入学に関わる費用の家庭負担の重さについてなど、さまざまな声がありました。保護者からの声を一部紹介します*。
・母子家庭で、祖父母と同居しています。世帯分離をしていますが、扶養手当も該当になりません。ですが家に家賃として5万円を入れています。仕事もかぎられた時間の中なので給料も少なく大変です。かといってアパートなど借りる余裕などはまったくなく、市の援助はなかなか受けられずにいて困っていました。私と同じような母子家庭はいっぱいいるかもしれないです。このような給付金があればとてもありがたいです。(宮城県・新小学1年生・母子世帯)
・就学援助制度を利用してはいるが、実際に中学入学準備品を用意するとなると、複数購入が必要なものが多く、費用がまかないきれない。(運動着、長そで、長ズボン、半そで、半ズボン、全て2着必要。ブラウスは長そで半そで共に2着は必要。サブバッグが必要など)また足を大ケガし、現在歩けない状態であり、完治まで働くことができないため申請しました。(宮城県・新中学1年生・母子世帯)
・父1人子5人の生活をしている。長男・長女は慢性疾患で通院が必要。そのため長女を就学させていない。援助制度をいろいろと利用させてもらってはいるが、生活が厳しい状況である。(岩手県・新中学1年生・父子世帯)
・私1人の少ない収入で子ども3人を扶養していて、厳しい。フルタイムで働いているが、生活保護世帯より収入が少ないです。(岩手県・新中学1年生・母子世帯)
・両親働いていますが、上の子3人の卒業、入学、就職が重なり、費用が足らず、必要物品が十分にそろえられていない状況です。低所得世帯のため、就学援助を利用しても、ギリギリのやりくりであったので、貯金できる余裕もなく生活に支障をきたしてしまうため、申請しました。(岩手県・新中学1年生、新高校1年生・ふたり親世帯)
・母子家庭で息子と2人で生きてきましたが、東日本大震災で被災し、今は災害公営住宅にいます。正社員ですが、まったく給料が上がらず、息子にはやりたいサッカーもガマンさせて被災以降生きています。中学生になると部活などで金銭的に余裕がなくなるので、申請しました。(岩手県・新中学1年生・母子世帯)
また、本給付金を実施していた3月は新型コロナウイルス感染症が拡大してきた時期と重なったため、次のような声もありました。
・コロナの影響でイベントが全て中止になりました。陶器を製造、販売しているのですが、作っても売ることができません。収入が減ったので、助成はとてもありがたいです。この状態がいつまで続くか不安です。(宮城県・新高校1年生・ふたり親世帯)
・ひとり親家庭のため、収入が少ないです。今回のコロナウイルスの休校措置で出費がとてもふえたため助かります。(宮城県・新小学1年生・母子世帯)
セーブ・ザ・チルドレンではこうした声を元に、公的な制度が改善されるよう関係省庁や地方自治体に働きかけるとともに、今後も給付金の提供や、新型コロナウイルス感染症の影響で困難な状況にある世帯への支援活動を継続していく予定です。
*保護者の声は、原文から一部を抜粋し、文意が変わらない範囲で編集しています。
(報告:東京事務所 山田心健)