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日本/子どもの貧困問題解決
(公開日:2019.01.10)

岩手県山田町、宮城県石巻市、熊本県益城町・御船町で「給付型緊急子どもサポート 〜新入学応援キャンペーン2018〜」を実施しました

 

セーブ・ザ・チルドレンは、子どもの貧困問題解決へ向けた取り組みの一環として、また、震災で特に大きな被害を受けた地域においては緊急・復興支援の一環として、2016年、2017年に引き続き、2018年も、「給付型緊急子どもサポート〜新入学応援キャンペーン2018〜」を実施しました。


このキャンペーンでは、新小学1年生・中学1年生・高校1年生が、環境に左右されず、健やかな成長や学びの機会を持てるよう、経済的に困難な状況にある子育て世帯を対象に、新入学に必要な制服・運動着の購入費用の一部を給付しました。


岩手県山田町と宮城県石巻市では、2018年4月に小学校・中学校・高校に入学した子ども415人に支援を届けました。また、2016年4月に熊本地震に見舞われ、特に被害の大きかった熊本県益城町・御船町では、熊本地震緊急・復興支援の一環として、新中学1年生・高校1年生を対象に、子ども826人に支援を届けました。

 


給付金を受給した家庭の保護者の声をご紹介します*。


・中学入学にともない色々と物品をそろえなければいけなく、父親の仕事が農家のため、天候不良等で収入が少なくなってしまっていますので、ある程度の物は姉のおさがりをあたえますが、制服と体操服の上着位は新しいのを着させてあげたかったので申込みさせて頂きました。(熊本県・新中学1年生・ふたり親世帯)

・去年は、小学校、中学の入学で思った以上に費用がかかり、今年は高校の概算を見てビックリでした。去年の中学の入学の際、給付がありましたが、他にひどく災害を受けている方がいらっしゃると思い、遠慮してしまいました。今年は去年とは違い、高校の入学で大変だと思い、申請させて頂きました。制服や体操着などに当てたいと思います。(熊本県・新高校1年生・ふたり親世帯)

・震災後に離婚し、義援金の権利もなく養育費もない中、教育費はとても大きな負担もある。このような支援に本当に感謝いたします。娘は夢の実現の為に、私立高校の特待生となり、授業料は免除となったが、私立高校は特に制服代が大きく不安であった。娘は夢を実現し、自分も誰かを支援できる大人になりたいと話しています。本当にありがとうございます。(宮城県・新高校1年生・ひとり親世帯)

・子どもの成長に伴い、出費がかさむ一方で、児童扶養手当が年々減給されていて、このような給付は大変ありがたく申請しようと思いました。(岩手県・新中学1年生・ひとり親世帯)

・被災者にはいろんな支援がありますが、被災していないひとり親家庭にはなんの支援もありません。パートを掛け持ちしてやりくりしているのが現状です。その中、今回のようなサポートはとても助かります。夫婦共働きでも被災者と言うだけでお金の面でも支援はある。たまたま家が残っただけで、被災地に住んでいるのに、支援はなく…。今回のようなサポートはこれからもよろしくお願いします。ひとり親には助かります。(岩手県・新高校1年生・ひとり親世帯)


保護者の声からは、新入学に関わる費用の家庭負担の重さや公的な経済的支援の不十分さ、ひとり親家庭の窮状を訴えるものが見られ、東日本大震災から7年、熊本地震から2年が経った後も依然として厳しい状況に置かれている家庭があることがうかがえます。


セーブ・ザ・チルドレンでは、7人に1人の子どもが相対的貧困下にある今**、経済的に困難な状況にある家庭への経済的支援として、2019年も引き続き給付金の提供をする予定です。


さらに、国や自治体に対して行政の支援施策の充実を求める提言を行うとともに、行政・学校・地域関係者などと連携し、必要な支援を届ける活動を今後も続けていきます。

*保護者の声は、原文から一部抜粋して掲載しています。
**厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」子どもの貧困率13.9%


(報告:東京事務所 山田心健)


 

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