日本/子どもの貧困問題解決(公開日:2025.01.28)
「第1子から児童手当の増額を」子どもの食 応援ボックスを受け取った保護者の声
セーブ・ザ・チルドレンは、2020年より、夏休みなどの長期休暇中の子どもたちの食の状況改善を目的として、経済的に困難な状況にある家庭に食料品などを提供する「子どもの食 応援ボックス」事業を行ってきました。今回、2024年「子どもの食 応援ボックス」を利用した世帯の保護者に、「子どもの食 応援ボックス」に申し込んだ経緯や、現在の状況などについて話を聞きました。
※お名前は仮名、写真はイメージ。
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「子どもと一緒に料理をしました」(近畿地方在住・コバヤシさん※)
お話を聞いたコバヤシさんは、子ども3人と夫と祖母と暮らす6人家族です。
コバヤシさんは、「新聞を今は取っていないので、ニュースサイトを見ているのですが、ニュースサイトで応援ボックスを知り、申し込みました。削るに削れない食費のサポートがあると助かると思って」と申し込みの経緯について教えてくれました。
「子どもの食 応援ボックス」には、主食となる米や麺類、副菜となるレトルト食品や缶詰、お菓子飲み物、文具などを詰めてお送りしています。
食の応援ボックスが届いた時の子どもたちの様子について、
「わー!って言いながら、嬉しそうにいっぱい開けて、いっぱい出していました。出した瞬間から食べ始めちゃうので。普段買わないものとか、見たことないものもいっぱいあるし、一緒にキッチンに立って料理をしました」と話しました。
「コロナ禍の借金の返済もあるので大変です」
コバヤシさんは、夫と写真撮影の仕事をしています。
「うちは自営業なので、とにかく私も夫も働かないといけない、働かないと収入が減るという状態です。コロナ禍で写真撮影の予約のキャンセルが続出して、多額の借金をしている状況です。今、仕事は回復しつつありますが、借金の返済もあるので大変です」
「ただ撮るだけではなくて、集客しないといけないので、ホームページを作ったり、広告をしないといけない。撮影した後のデータ処理とか、フォトブックを作ったりとか、撮影後の処理も多くあり、忙しいので、中々子どもたちとの時間を作るのが難しいです」
新型コロナウイルス感染症の流行が始まった時から4年以上が経過しましたが、コバヤシさんのお話からは、コロナ禍の影響が続いていることが分かります。また、近年は物価上昇の影響も深刻で、子育て世帯へのより一層の支援の充実が必要です。
子育て支援の一環として、子どもを養育する保護者に支給される児童手当。2024年10月から児童手当が拡充されました。拡充された内容の一つに、第3子以降の支給額が3万円に増額されましたが、コバヤシさんは、第1子からの増額を訴えます。
「1人目からでも増額してもらえれば、その分、子どもたちに食事もそうだし、学びも、体験ももっといろいろできるのにな、と思います。結局、上2人の子どもたちもお金がかかることには変わりはないので、きょうだい全員増額してくれたらいいですね」
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体やこころを成長させるために十分な生活水準で暮らすことは子どもの権利であり、生活が不安定な時は、国が支援する義務があります*。コバヤシさんが訴える、児童手当の第1子からの増額も、国が行う経済的支援として重要です。
セーブ・ザ・チルドレンでは、こうしたインタビューやアンケート結果から把握できたことをもとに政府や自治体による子どもの貧困対策が加速するよう、経済的支援の充実などを訴えていきます。
セーブ・ザ・チルドレンは、「子どもの食 応援ボックス」以外にも、子どもの貧困問題解決に向けさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は、随時こちらのページでお伝えしています。ぜひご覧ください。
*国連子どもの権利条約 社会保障への権利(第26条)、生活水準への権利(第27条)など。詳しくはこちら 「子どもの権利を知る特設サイト」
https://asuno-compass.savechildren.or.jp/child-rights/learning_kit/crc/
(報告:国内事業部 伊藤)
※お名前は仮名、写真はイメージ。
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「子どもと一緒に料理をしました」(近畿地方在住・コバヤシさん※)
お話を聞いたコバヤシさんは、子ども3人と夫と祖母と暮らす6人家族です。
コバヤシさんは、「新聞を今は取っていないので、ニュースサイトを見ているのですが、ニュースサイトで応援ボックスを知り、申し込みました。削るに削れない食費のサポートがあると助かると思って」と申し込みの経緯について教えてくれました。
「子どもの食 応援ボックス」には、主食となる米や麺類、副菜となるレトルト食品や缶詰、お菓子飲み物、文具などを詰めてお送りしています。
食の応援ボックスが届いた時の子どもたちの様子について、
「わー!って言いながら、嬉しそうにいっぱい開けて、いっぱい出していました。出した瞬間から食べ始めちゃうので。普段買わないものとか、見たことないものもいっぱいあるし、一緒にキッチンに立って料理をしました」と話しました。
「コロナ禍の借金の返済もあるので大変です」
コバヤシさんは、夫と写真撮影の仕事をしています。
「うちは自営業なので、とにかく私も夫も働かないといけない、働かないと収入が減るという状態です。コロナ禍で写真撮影の予約のキャンセルが続出して、多額の借金をしている状況です。今、仕事は回復しつつありますが、借金の返済もあるので大変です」
「ただ撮るだけではなくて、集客しないといけないので、ホームページを作ったり、広告をしないといけない。撮影した後のデータ処理とか、フォトブックを作ったりとか、撮影後の処理も多くあり、忙しいので、中々子どもたちとの時間を作るのが難しいです」
新型コロナウイルス感染症の流行が始まった時から4年以上が経過しましたが、コバヤシさんのお話からは、コロナ禍の影響が続いていることが分かります。また、近年は物価上昇の影響も深刻で、子育て世帯へのより一層の支援の充実が必要です。
子育て支援の一環として、子どもを養育する保護者に支給される児童手当。2024年10月から児童手当が拡充されました。拡充された内容の一つに、第3子以降の支給額が3万円に増額されましたが、コバヤシさんは、第1子からの増額を訴えます。
「1人目からでも増額してもらえれば、その分、子どもたちに食事もそうだし、学びも、体験ももっといろいろできるのにな、と思います。結局、上2人の子どもたちもお金がかかることには変わりはないので、きょうだい全員増額してくれたらいいですね」
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体やこころを成長させるために十分な生活水準で暮らすことは子どもの権利であり、生活が不安定な時は、国が支援する義務があります*。コバヤシさんが訴える、児童手当の第1子からの増額も、国が行う経済的支援として重要です。
セーブ・ザ・チルドレンでは、こうしたインタビューやアンケート結果から把握できたことをもとに政府や自治体による子どもの貧困対策が加速するよう、経済的支援の充実などを訴えていきます。
セーブ・ザ・チルドレンは、「子どもの食 応援ボックス」以外にも、子どもの貧困問題解決に向けさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は、随時こちらのページでお伝えしています。ぜひご覧ください。
*国連子どもの権利条約 社会保障への権利(第26条)、生活水準への権利(第27条)など。詳しくはこちら 「子どもの権利を知る特設サイト」
https://asuno-compass.savechildren.or.jp/child-rights/learning_kit/crc/
(報告:国内事業部 伊藤)