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(公開日:2013.05.02)
「お母さんにやさしい国ランキング」発表、1位はフィンランド、最下位はコンゴ民主共和国〜日本のお母さんは31位〜(2013.5.7)

子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンは5月7日、「母の日レポート2013 (State of the World’s Mothers 2013)」を発刊し、・妊産婦死亡の生涯リスク、・5歳未満児の死亡率、・公教育の在籍年数、・国民1人当たりの所得、・女性議員の割合を総合的に勘案し、176か国を対象にお母さんにやさしい国をランク付けした「母親指標 (Mother’s Index)」を発表しました。今年で14回目となる母の日レポートですが、1位はフィンランド、最下位はコンゴ民主共和国、日本は31位でした。「母の日レポート2013」の詳細はこちらをご参照下さい(英文のみ)。

2013年母親指標ランキング お母さんにやさしい国




昨年から順位を1つ下げた日本ですが、上記の?から?の査定項目のうち、?以外ではトップの北欧諸国とは大差がなく、保健・栄養、教育、経済面では世界の中でもお母さんにやさしい国として上位にランクインしています。しかし、女性議員の比率が北欧は約4割であるのに対し、日本は約1割となっており、これは母親指標で下位にランクインしているアフリカ諸国と同様の割合となっています。

一方、最下位のコンゴ民主共和国では、5歳未満の子どものうち、1,000人中167人が5歳の誕生日を迎えることなく亡くなっており、30人に1人の女性が生涯に妊娠または出産で命を落としている状況で(トップのフィンランドはその数がそれぞれ2.9人、12,200人)、母子保健システムの整備が課題となっています。さらに、生涯でわずか8.7年しか教育を受けることができず(フィンランドでは16.9年)、国民1人当たりの所得が約190米ドルであるなど、子どもにとっても母親にとっても厳しい環境であることがわかります。



また、今年は初めて、生後1日以内で亡くなる乳幼児の1,000人あたりの数を算出した「出生日リスク指標(Birth Day Risk Index)」を発表し、死亡数が最も多いソマリア(18人)をはじめ、上位14か国に軒並アフリカの国々が並んでおり、最も少ないスウェーデンやアイスランド(共に0.5人以下)などと比較すると、アフリカでは生後初日の命を守る取り組みが急務であることがうかがえます。

誕生日リスク指標


途上国の新生児にとって生後「初日」は最も危険な日とされており、5歳未満の子どもの死亡のうち15%が初日に起きています。新生児の死亡を招く主要な原因として、未熟児出産、感染症、出産時のトラブルなどが挙げられるほか、妊産婦の出産時の死亡とも大きく関連しています。途上国の貧しい地域では年間約4,000万人の女性が専門的な介助なく、自宅で出産しており、年間287,000人の女性が妊娠中や出産時のトラブルが原因で命を落としています。セーブ・ザ・チルドレンは引き続き、「EVERY ONE」キャンペーンを通じて、5歳未満の子どもとお母さんの命を守る取り組みを継続していきます。

英文全文:「State of the World’s Mothers 2013」
要旨和訳:「母の日レポート2013要旨」


写真:ローズ・ムレカさん(20歳)と生後間もない男児。誕生直後は呼吸停止状態だったが、
看護師による適切な心肺蘇生法により蘇生した。コンゴ民主共和国中部のムブジマイ市にて。 (c)Jodi Bieber/Save the Children



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