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応募者のうち4人に1人が借金をして生活
9割以上が紙おむつやおしりふきなどの消耗品の定期的な支援を希望

(公開日:2024.10.16)
「ハロー!ベビーボックス」2024年春 アンケート調査結果
応募者のうち4人に1人が借金をして生活
9割以上が紙おむつやおしりふきなどの消耗品の定期的な支援を希望

子ども支援専門の国際NGOである公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(理事長:井田純一郎、本部:東京都千代田区、以下セーブ・ザ・チルドレン)は、誕生時から「健康に、安心、安全な環境で育つ」といった子どもの権利を保障するため、低所得世帯の経済的負担の軽減を目的として、2024年春に実施した「ハロー!ベビーボックス」の応募者および利用者へのアンケート調査結果を発表しました。

本調査は、経済的困窮に加えて、若年妊娠や未婚・ひとり親、多子世帯、妊婦に知的障害や精神疾患がある、在留資格が不安定など特定の困難がある妊産婦について、妊娠・出産にかかる経済的負担感や悩み、求める支援などを把握することを目的に実施されました。有効回答数は2024年4月から5月の応募時のアンケートに回答した42都道府県の282世帯(人)と、2024年6月から8月に実施した利用後アンケートに回答した39都道府県の122世帯(人)の結果をまとめたものです。

その結果、応募者のうち約4人に1人の妊産婦が借金をして生活しており、約6割が経済的に頼れる人がいないと回答しました。また、利用後アンケートでは、9割以上が定期的な紙おむつやおしりふき、離乳食といった赤ちゃんに必要な消耗品の受け取りを望んでいることが明らかとなりました。

■アンケート調査結果(全文)はこちら

https://www.savechildren.or.jp/news/publications/download/report-hbb2024spring.pdf

<調査から明らかになったこと>
(有効回答数:1、2は282世帯、3は122世帯)

1. 応募者の約4人に1人が借金をして生活
現在の生活状況について尋ねたところ、23.0%、約4人に1人が「お金が足りず、借金して生活している」と回答した。(応募時・単数回答)

2. 6割以上が経済的に頼れる人が「いない」と回答

配偶者・パートナー以外で経済的に頼れる人の有無を尋ねたところ、62.1%が経済的に頼れる人が「いない」と回答した。(応募時・複数回答)

3. 定期的な紙おむつやおしりふきなどの消耗品や食料品の支援を希望

希望するサポートについて、利用者の90.2%が「定期的な紙おむつやおしりふき、離乳食(レトルト)などの赤ちゃんに必要な消耗品の受け取り」と回答した。また、59.0%が「定期的な食料の受け取り」を希望した。(利用後・複数回答)


<主な調査結果>




<本調査結果を受けての今後の活動>
セーブ・ザ・チルドレンは本調査結果を踏まえ、低所得世帯向けの紙おむつなど育児用品の支援や、特に支援が必要な妊産婦への支援強化を、こども家庭庁をはじめ関係省庁や自治体へ訴えていきます。
また、低所得世帯の育児費用の負担を軽減し、少しでも安心して赤ちゃんを迎える準備ができるよう、引き続き「ハロー!ベビーボックス」を通じて「安心、安全な環境に生まれ育つ」といった子どもの権利を保障するため、支援を継続していきます。また、本事業を開始した2022年春から2024年秋(2024年10月下旬応募開始予定)までの3年間の実施結果についてまとめ、行政への提言も含め報告書として来年度春頃に公表する予定です。

<セーブ・ザ・チルドレンの日本の子どもの貧困問題解決への取り組み>
セーブ・ザ・チルドレンは、2010年から日本の子どもの貧困問題解決への取り組みを開始し、現在、1)経済的に困難な状況にある子どもや養育者への直接支援、2)子どもの貧困対策充実に向けた世論形成のための社会啓発、3)子どもの貧困問題に関する政策・施策のより良い整備に向けた政策提言という3つの柱をもとに活動しています。
直接支援としては、経済的に困難な状況にある世帯でくらす子どもたちを対象として、新入学にかかる費用の負担軽減のための給付金事業「子ども給付金〜新入学サポート〜」、子どもの長期休み中の食を支える「子どもの食 応援ボックス」などを実施しています。2022年5月からは経済的に困難な状況にある低所得世帯やその他さまざまな困難を抱える妊産婦とそのパートナー、家族の育児費用の軽減を目的とし、新生児向けの育児用品を提供する「ハロー!ベビーボックス」を開始。2022年の事業開始以来、計3,323箱を、支援を必要とする世帯に提供しました。(自治体、支援団体などへの提供を含む。)


・2022年度「ハロー!ベビーボックス2022春」利用者アンケート調査結果はこちらから
https://www.savechildren.or.jp/scjcms/dat/img/blog/3843/1662439505816.pdf
・2022年度「ハロー!ベビーボックス2022秋」利用者アンケート調査結果はこちらから
https://www.savechildren.or.jp/scjcms/dat/img/blog/4129/1678078180403.pdf
・2023年度「ハロー!ベビーボックス2023春」利用者アンケート調査結果はこちらから
https://www.savechildren.or.jp/scjcms/dat/img/blog/3843/1692316776514.pdf
・2023年度「ハロー!ベビーボックス2023秋」利用者アンケート調査結果はこちらから
https://www.savechildren.or.jp/scjcms/dat/img/blog/3843/1709865078807.pdf


<セーブ・ザ・チルドレン「ハロー!ベビーボックス」 2024年春実施分概要>
【送付内容】 紙おむつ/オムツ替えマット/無添加洗濯用せっけん・柔軟剤/ベビーソープ/ボディーローション/おしりふき/新生児用肌着セット/新生児用ガラガラ/体温計/入浴布/ガーゼおくるみ/ガーゼハンカチ/ベビー綿棒/お母さん用リラックスグッズ(ホットアイマスク)
【対象地域】全国
【対象者】応募締切時で妊娠22週目〜産後1ヶ月程度の方(自治体、支援団体による紹介・応募はこの限りではない)
【対象条件】次のいずれかに該当し、かつ収入条件を満たす方が対象。
A.若年妊娠(20歳未満の妊娠)または学生(妊娠後に退学・中退された方、20歳以上も含む)
B.多子世帯(妊娠中の子を含め、18歳未満の子どもが3人以上いる) ※妊娠中の子が双子の場合は2人と数えます。
C.応募時点で未婚またはひとり親
D.妊婦に知的障害・精神疾患がある(障害・疾患等の程度、障害者手帳の有無は問いません)
E.難民申請中・仮放免中・避難民など在留資格が不安定で公的制度を利用できない
F.その他上記以外で新生児用品の準備が困難で支援を必要とする方
※収入条件は住民税所得割非課税世帯+20万円程度。
【応募方法】オンラインフォームで受け付け
【応募期間】2024年4月17日〜5月30日


<「ハロー!ベビーボックス」 2024年春アンケート調査(応募時)概要>
【調査対象】 282世帯(「ハロー!ベビーボックス」2024年春の実施分のうち、一般応募の世帯数)
【調査地域】 全国対象(うち42都道府県から応募あり)
【調査方法】 利用世帯に対し、応募時にアンケートを実施。応募情報については必須回答、その他任意回答。
【回収期間】 2024年4月17日〜5月30日
【有効回答数】 282人/282人 回答率100%


<「ハロー!ベビーボックス」 2024年春アンケート調査(利用後)概要>
【調査対象】 234世帯(「ハロー!ベビーボックス」2024年春の実施分のうち、一般応募の282世帯から応募条件を満たし提供を受けた世帯数)
【調査地域】 利用者の居住地39都道府県を対象
【調査方法】 ボックスを提供後、利用世帯に対しオンラインアンケートをメールにて案内。一部必須回答、その他すべて任意回答。
【回収期間】 2024年6月22日〜8月6日
【有効回答数】 122人/234人 回答率52.1%







プレスリリースのダウンロードはこちら

【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 広報
TEL: 03-6859-0011 E-mail: japan.press@savethechildren.org 









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