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(公開日:2012.02.02)
【リリース】東アフリカでの大干ばつ被害 今なお遠い回復への道のり(2012.02.03)

〜ケニア北東州の小・中学校において水・衛生環境整備と衛生および減災知識普及事業を開始〜

子ども支援の国際NGOである公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(理事長:上野昌也/理事・事務局長:渋谷弘延)は、2012年2月1日よりケニア北東州ワジール南県およびハバスウエィン県において、小・中学校における水・衛生関連設備の整備を開始しました。また、同事業と並行して、子ども参加による衛生および減災知識普及事業を実施しています。

ケニアを含む東アフリカ地域では昨年10月半ばまで2年連続の少雨による大干ばつが発生し、1,300万人以上が影響を受けました。昨年10月からは雨が降ったことにより、一定の雨量が確保されたものの、一シーズン雨が降ったからといって人々の生活がすぐに立ち直るわけではありません。また、多くの遊牧民が都市部へ移動し定住し始めていますが、北東州には増加した人口を支えるだけのインフラが整っていません。子どもたちが衛生的に、そして健康的に生活を送れるよう最低限の環境を整える必要があるとともに、再び干ばつが起きたときの備えも必要とされています。とりわけ、子どもは自然災害の影響を受けやすく、子どもの水・衛生環境の整備は喫緊の課題です。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは昨夏の大干ばつ発生直後より、ケニア北東州ハバスウェイン県およびワジール南県に日本人職員を派遣し、干ばつ被災への緊急対応として貯水設備の設置や水・衛生関連備品の配布を実施しました。
                            
                                                                        
                 貯水タンクの周りに集まるケニア北東州ワジール地区の小学生たち。
                        同地域では慢性的な干ばつの影響で遊牧民であった家族が
                           都市部に定住しつつあり、生徒数が増加傾向にある。
                                   (c) Colin Crowley/Save the Children

これらの経験を活かし、本事業では支援対象地域の小・中学校において、被災地域の子どもたちも健康的な生活を送れるよう、衛生的な教育環境を整備することを目的に、トイレおよび手洗い場を設置します。また、子どもクラブを設立し、衛生知識および子ども参加による減災知識の普及を図ります。今般の支援により子どもの水・衛生分野におけるニーズが充足されるとともに、減災教育を通じて子どもたちやコミュニティーが災害のリスクについて理解を深め、災害に対する対応能力を高めることが期待されています。


【事業概要】
◆支援地:   ケニア北東州ワジール南県およびハバスウェィン県
◆実施期間:2012年2月1日〜2012年6月2日
◆予算規模:約4,580万円(ジャパン・プラットフォームからの助成金)
◆対象人数:
〜学校におけるトイレ設置:計7校(1,419人)
〜学校における手洗い場設置:計10校(2,187人)
〜衛生教育の実施:計10校(2,187人)
〜減災教育の実施:計10校(2,187人)
◆主な内容:小・中学校におけるトイレおよび手洗い場の設置、衛生および減災教育の実施

【活動内容詳細】
活動〜 トイレおよび手洗い場の設置
支援対象地域の小・中学校のうち、水・衛生設備が未整備の学校を対象に以下の設備を設置します。
 - トイレ:7校26棟
 - 手洗い場:10校10か所

活動〜 こどもクラブの設立と衛生教育の実施
支援対象校10校において、各学年から生徒2名(男女各1名)、教師2名(男女各1名)により構成される子どもクラブを設立し、衛生教育を実施します。水、手洗い、トイレの使い方、下痢処方、予防接種、救命救急、身の回りの清潔、寄生虫、栄養等を題材として、1週間に1度ずつ5回の授業を実施します。また、子どもクラブのメンバーが核となり、クラブの中で学んだ衛生知識を他の子どもたちと共有します。

活動〜 子ども参加による減災教育の実施
子どもクラブを核に、干ばつや洪水などの気候変動および減災についての知識普及を図ります。また、子どもの視点から災害時のリスクやリスク回避方法を行政やコミュニティーに提案することで、コミュニティーが子ども特有の災害リスクについて理解を深めること、また、子ども自身が災害への対応能力を高めることを図ります。

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