(公開日:2022.10.28)「夏休み子どもの食応援ボックス」利用者アンケート結果:子どもに関わる食料、衣類、体験活動の支払いが困難な世帯が半数以上/97.5%の世帯で「生活の中で物価高の影響を感じる」と回答
子ども支援専門の国際NGO公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(理事長:井田純一郎、本部:東京都千代田区)は、子どもたちの食の状況の改善を目的として、経済的に困難な状況にある全国の家庭を対象に2022年夏に実施した「夏休み 子どもの食応援ボックス」 利用世帯の生活状況に関するアンケート結果を発表しました。有効回答数は申し込み時の質問に回答した3,200世帯(人)で、うち約半数にあたる1,544世帯(人)は、9月に実施した事後アンケートにも回答し、今回はそれら2回の結果をまとめたものです。
今回のアンケートから、本ボックスを利用した3,200世帯のうち、5割以上が過去1年の間に、経済的な理由により、子どもに関わる日々の食料、新しい衣類、体験活動の費用を支払えなかったことがわかりました。また、事後アンケートに回答した1,544世帯のうち97.5%の世帯が物価上昇の影響を感じていることも明らかとなりました。
■アンケート結果(全文)はこちら https://bit.ly/3TP7pSv
<調査の結果、明らかになったこと>(有効回答数:3,200世帯、6.のみ有効回答数1,544世帯)
1.過去1年の間に、経済的な理由により、子どもに関わる費用が支払えなかった経験について質問したところ、日々の食料は5割以上、新しい衣類は6割以上が支払えなかった経験があった。
2.海水浴や美術館など、長期休暇中に子どもが経験するような余暇レジャーの体験について、経済的な理由からできなかったことはあるかという質問に対し、結果は54.3%が「あった」と回答した。
3.就学援助や児童手当など、義務教育年代の子どもがいる世帯への支援制度は広く知られ、活用されているものの、高校以上の支援制度について、認知度が低いことがわかった。また、新型コロナウイルス感染症に関する緊急支援制度についても、全体的に認知度が低いことがわかった。
4.夏休みに給食がないことで食費がどれくらい増えるかという質問に対し、給食がある時期と比較して平均2.2万円(中央値2万円)、食費が増加することがわかった。
5.長期休暇中も昼食を毎日食べる割合は64.3%となり、長期休暇中の食事の回数が減っている子どもが一定数いることがわかった。
6.事後アンケートに回答した1,544世帯のうち97.5%の世帯で、食費や光熱費、日用品など、生活に必要なものの物価上昇の影響を感じていた。
7.困っていることや、行政や社会に対して伝えたいことはああるかという質問に対し、多くの人が生活に対する不安を述べた。特に、高校や大学への進学費用、家賃などの住宅費用、仕事や収入に関する心配、ひとり親世帯に対する支援の必要性、食費の心配などがみられた。
<本結果を受けての今後の活動>
これらの結果を受け、セーブ・ザ・チルドレンは、長期休暇中の子どもたちの食の状況の改善や、経済的に困難な状況にある子育て世帯への継続的な現金給付策、さまざまな体験の機会確保や、制度の周知徹底などを迅速に講じるよう、国や自治体に呼びかけます。
また、子どもの貧困対策の観点から、子どもたちが十分な食事をとり安心して健康的な生活が送れるよう、引き続き冬休みにあわせて2022年「冬休み 子どもの食応援ボックス」を全国5,000世帯に対象を拡大して行います(申し込みは10月31日(月)〜11月10日(木)まで(予定))。
<セーブ・ザ・チルドレンの子どもの食支援への取り組み>
セーブ・ザ・チルドレンは、2020 年から新型コロナウイルス感染症拡大への緊急支援として、「子どもの食 応援ボックス」を開始し、2021年までにのべ 8,881 世帯の経済的に困難な状況にある子どもたちに食料を届けました。2022 年からは、新型コロナウイルス感染症の長期化や、感染者数が減少している自治体であっても子育て世帯がより困難な状況におかれている可能性があることをふまえ、子どもの貧困問題解決事業の一環として対象を全国に拡大して実施しています。
・2021年度7月「夏休み 子どもの食応援ボックス」申込結果はこちらからhttps://bit.ly/3uBYg6a
・2021年度12月「冬休み 子どもの食応援ボックス」申込結果はこちらから https://bit.ly/3f0hM6L
参考資料
<2022年「夏休み 子どもの食応援ボックス」概要>
【実施期間】申込受付:2022年6月13日〜6月21日 発送:7月23日より順次
【配布世帯数】 3,200世帯 (※期間中に申し込みがあった5,644世帯のうち、書類などで申込条件を満たすと確認でき、かつ抽選で当選した3,200世帯に発送し、受け取りを確認した)
【対象地域】全国
【申込条件】
1.対象地域に居住する
2.0歳〜18歳までの子どもを扶養する
今回のアンケートから、本ボックスを利用した3,200世帯のうち、5割以上が過去1年の間に、経済的な理由により、子どもに関わる日々の食料、新しい衣類、体験活動の費用を支払えなかったことがわかりました。また、事後アンケートに回答した1,544世帯のうち97.5%の世帯が物価上昇の影響を感じていることも明らかとなりました。
■アンケート結果(全文)はこちら https://bit.ly/3TP7pSv
<調査の結果、明らかになったこと>(有効回答数:3,200世帯、6.のみ有効回答数1,544世帯)
1.過去1年の間に、経済的な理由により、子どもに関わる費用が支払えなかった経験について質問したところ、日々の食料は5割以上、新しい衣類は6割以上が支払えなかった経験があった。
2.海水浴や美術館など、長期休暇中に子どもが経験するような余暇レジャーの体験について、経済的な理由からできなかったことはあるかという質問に対し、結果は54.3%が「あった」と回答した。
3.就学援助や児童手当など、義務教育年代の子どもがいる世帯への支援制度は広く知られ、活用されているものの、高校以上の支援制度について、認知度が低いことがわかった。また、新型コロナウイルス感染症に関する緊急支援制度についても、全体的に認知度が低いことがわかった。
4.夏休みに給食がないことで食費がどれくらい増えるかという質問に対し、給食がある時期と比較して平均2.2万円(中央値2万円)、食費が増加することがわかった。
5.長期休暇中も昼食を毎日食べる割合は64.3%となり、長期休暇中の食事の回数が減っている子どもが一定数いることがわかった。
6.事後アンケートに回答した1,544世帯のうち97.5%の世帯で、食費や光熱費、日用品など、生活に必要なものの物価上昇の影響を感じていた。
7.困っていることや、行政や社会に対して伝えたいことはああるかという質問に対し、多くの人が生活に対する不安を述べた。特に、高校や大学への進学費用、家賃などの住宅費用、仕事や収入に関する心配、ひとり親世帯に対する支援の必要性、食費の心配などがみられた。
<本結果を受けての今後の活動>
これらの結果を受け、セーブ・ザ・チルドレンは、長期休暇中の子どもたちの食の状況の改善や、経済的に困難な状況にある子育て世帯への継続的な現金給付策、さまざまな体験の機会確保や、制度の周知徹底などを迅速に講じるよう、国や自治体に呼びかけます。
また、子どもの貧困対策の観点から、子どもたちが十分な食事をとり安心して健康的な生活が送れるよう、引き続き冬休みにあわせて2022年「冬休み 子どもの食応援ボックス」を全国5,000世帯に対象を拡大して行います(申し込みは10月31日(月)〜11月10日(木)まで(予定))。
<セーブ・ザ・チルドレンの子どもの食支援への取り組み>
セーブ・ザ・チルドレンは、2020 年から新型コロナウイルス感染症拡大への緊急支援として、「子どもの食 応援ボックス」を開始し、2021年までにのべ 8,881 世帯の経済的に困難な状況にある子どもたちに食料を届けました。2022 年からは、新型コロナウイルス感染症の長期化や、感染者数が減少している自治体であっても子育て世帯がより困難な状況におかれている可能性があることをふまえ、子どもの貧困問題解決事業の一環として対象を全国に拡大して実施しています。
・2021年度7月「夏休み 子どもの食応援ボックス」申込結果はこちらからhttps://bit.ly/3uBYg6a
・2021年度12月「冬休み 子どもの食応援ボックス」申込結果はこちらから https://bit.ly/3f0hM6L
参考資料
<2022年「夏休み 子どもの食応援ボックス」概要>
【実施期間】申込受付:2022年6月13日〜6月21日 発送:7月23日より順次
【配布世帯数】 3,200世帯 (※期間中に申し込みがあった5,644世帯のうち、書類などで申込条件を満たすと確認でき、かつ抽選で当選した3,200世帯に発送し、受け取りを確認した)
【対象地域】全国
【申込条件】
1.対象地域に居住する
2.0歳〜18歳までの子どもを扶養する
3.住民税非課税世帯またはそれに準ずる
【配布内容】
・食料品セット(米5kg、パスタ、副菜となるレトルト食品、調味料、お菓子など)
・日用品、文房具など
・情報提供(子どものこころのケアのリーフレットなど)
【実施目的】長期休暇中に栄養不足に陥りがちな、経済的に困難な状況にある家庭の子どもたちの食・栄養状況改善のため。
【配布内容】
・食料品セット(米5kg、パスタ、副菜となるレトルト食品、調味料、お菓子など)
・日用品、文房具など
・情報提供(子どものこころのケアのリーフレットなど)
【実施目的】長期休暇中に栄養不足に陥りがちな、経済的に困難な状況にある家庭の子どもたちの食・栄養状況改善のため。
取材のお申し込みや、本件に対する報道関係の方のお問い合わせ
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 広報
E-mail: japan.press@savethechildren.org
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E-mail: japan.press@savethechildren.org