(公開日:2010.12.07)Yahoo!きっず協力 セーブ・ザ・チルドレン調べ (2010.12.07)
"信じられるおとななら、いつでも"うれしい!
61%の子どもが、信頼関係を築けるおとなの助けを求める
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、日本最大級の子ども専用ポータルサイトYahoo!きっずの協力を得て、全4問、述べ人数約14万人の子どもの声を集めました。
本投票は、本日からジュネーブで開催される「子どもの権利条約」第3選択議定書"通報制度"*の草案について話し合う第2回作業部会に向けて、「日本の子どもたちの声」を採択に向けた後押しに役立てようと、SCJがYahoo!きっずに協力を呼びかけ、実施されました。2ヶ月にわたり、Yahoo!きっず サイトの トップページの既存コンテンツ「きっず投票」を使用し、1問につき3日間の投票期間を設け、全国の子どもたち(コア:9〜12歳)から全4問に対する回答を得ました。
新しい議定書では、国連子どもの権利委員会へ権利の侵害事案について通報することができるようになりますが、子どもの意思確認はむずかしい課題のひとつです。子ども自身が通報を望まない場合、おとなが代弁して通報をすることに関して、子どもたちはどのように感じるのでしょうか。投票結果からは、9割弱の子どもたちが、おとなの支えを「うれしい」と答えています。そんな子どもたちの期待に応え、'信頼できるおとな'について、真剣に考える時期が来ているのかもしれません。
実際に子どもたちが通報制度を使うには、深刻な相談をし続ける過程が予想されます。つらい悩みほど解決に時間がかかるかもしれない状況下で、子どもたちは「解決したい」想いをどうしたら持ち続けられるのでしょうか。投票結果から、6割の子どもたちが「味方がいればがんばれる」と答え、「ひとりでもがんばれる」を含めると8割を超えました。おとなが味方であることを伝えていくことが大切です。
この新しい制度が採択されても、子ども自身がそのことを知らなければ、存在の意味は半減します。制度ができたことを広く社会へ伝え、「子どもたちを大切にしよう!」という機運がより高まることも、この制度実現の意義であると考えられています。そこで、子どもたちが情報を得る方法を設問すると、6割の子どもが「テレビ」、2割が「インターネット」に投票をしています。テレビで日々発信されるメッセージの影響力の大きさを改めて伺い知ることができる結果となりました。
通報制度を使う子どもは「信頼できるおとな」の力を必ず借り、国内で解決できなかった問題を国連へ相談することになります。子どもたちは困ったとき、まず誰に相談するのでしょうか?投票によればおとなでは「父母」20%、「学校の先生」が2%と続きます。日本政府も含め、わたしたち社会が、子どもの抱える問題の解決へ向け、どのような制度を整えるのか?を考えるひとつのヒントかもしれません。
【Yahoo!きっず】
「子ども版のYahoo! JAPAN」として1997年に提供を開始。現在では圧倒的な来訪者数、ページ ビューを誇る日本最大級の子ども向けポータルサイトです。(月間平均ページビュー数:158,000,000、月間平均ユニークブラウザ数:4,750,000)
*通報制度(communication procedure)とは?
個人ないしは集団の子どもの権利が侵害され、国内手続きを尽くしてもその救済が実現しないとき、国連の子どもの権利委員会に申し立てを行うことができる制度。現在9つある国際人権条約のうち、子どもの権利条約だけにこの制度が未設置であるため、現在世界では、実現へ向けて急速に準備が進められています。
子どもの権利条約が採択されてから20年。今回の作業部会で草案がまとまれば、2011年3月の人権理事会で提案されることになり、 順調に進んで、2011年の国連総会で採択されれば、世界の人権条約のなかでも世界最速で決議される議定書として、世界的に注目されています。
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