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(公開日:2018.03.27)
イエメン紛争激化から3年−イエメンの子どもたちの訴え

3月26日で、イエメンで紛争が激化してから3年が経ちます。この3年間、イエメンの子どもたちは、壊滅的な状況に置かれてきました。多くの子どもたちは、自分の家が攻撃されたり、大切な人たちがけがをしたり殺されるのを目撃しています。国際社会が十分な責任を果たさないために、多くの子どもたちは、未来への希望が閉ざされ、絶望的な状態に置かれています。


ハムザさん(16歳)と弟のハニさん(12歳)。ハムザさんは、首都サヌアへの空爆初日に足を怪我しました。母親ときょうだい5人を養っています。

セーブ・ザ・チルドレンは、戦闘が激化してから3年目を迎えるにあたり、イエメンの子ども議会*に所属する子どもたちに呼びかけ、国際社会に対して訴えたいことをまとめました。
私たちイエメンの子どもたちは、必死で生きようとしています。頭の上を飛ぶ戦闘機の音と通りに響く銃声を聞いて眠ります。目覚めるとさらに町が破壊されています

私たちは無実で、紛争に関与していません。何の罪も犯していません

学校が破壊され、私たちは教育の機会を失っています。私たちは、健康に生きる権利、安全に生きる権利、生存権といった基本的な権利を侵害されています。紛争が長期化すればするほど、さらに多くの子どもたちが犠牲になります

保健センターは医療用品が不足し、病気を予防するためにワクチンが必要です。病気はどんどん蔓延していきます

食べるために働かざるを得ません。自国や家族、友達のことを思うと悲しいです

世界に対して、すべての影響力のある政策決定者に対して、紛争をする前に、私たちの事を考えるようにお願いをします

さらに、子どもたちは、世界に対して以下の5つのことを実行するよう求めています。
1. 紛争を終わらせ、子どもの権利を守ること。
2. 子どもに対する重大な違反を検証し、モニタリングすること。
3. 子どもたちの教育の機会を確保し、損傷を受けた学校が再建されること。
4. 保健センターに医薬品が補充され、病院をもとの状態に戻し、病気や負傷した人々の治療ができるようにすること。
5. シェルターの提供と、すべてを失った子どもたちへ精神的な支援を提供すること。

セーブ・ザ・チルドレン イエメン事務所代表ターメル・キロロスは、以下のように訴えます。
「この3年間、戦争当事者の誰一人も罰せられないまま、イエメンの子どもたちは爆撃され、飢えに苦しんでいます。数千の人々が、自宅や、医薬品や医療器具が届くことを待ちながら病院で亡くなっています。今すぐに紛争を終わらせるための行動が無ければ、今年だけで、さらに数万人が犠牲になる可能性があります。

かつて、未来があると信じていた子どもたちは、彼らの町や夢が瓦礫と化したのを目にしました。国内の半数の病院が損傷あるいは崩壊しており、数百校が完全に崩壊または攻撃され、400万人の子どもたちが飢きんの瀬戸際に立たされています。

最も悲しいことは、すべての苦しみは完全に人為的であるということです。私たちが求めるのは、殺りくを止め、人道支援や物資がイエメンの国内に届くよう封鎖を緩和するという、すべての紛争当事者の政治的意思です。こうした政治的意思が無ければ、4年目に入ったイエメンでの紛争は、最も致命的な最悪な状態になりえるでしょう」

*子ども議会:イエメン全土の子どもたちが、さまざまな訓練の機会を得るため、また、人権や社会問題など多様な事柄について議論するために、セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団体でもある地元のNGOの支援で2000年に設立された。孤児や難民、視覚や聴覚に障害のある子どもたちなど、さまざまな状況の子どもたちが、宗派を超えて活動をしている。紛争のために2017年から活動が一時的に中断されているが、セーブ・ザ・チルドレンの支援を通じて、2018年後半から活動の再開を予定している。今回、セーブ・ザ・チルドレンの呼びかけで集まることができた子どもたちは17人。



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【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 広報 太田しのぶ
TEL: 03-6859-0011 E-mail: japan.press@savethechildren.org

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