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日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり
(公開日:2013.02.25)

福島の子どもたちが、国連事務総長特別代表(防災担当)と意見交換!(2013.02.25)

 
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、子どもたちが声をあげ、参加できるよう、子ども参加の機会を様々な形で提供しています。昨年7月の岩手・宮城の子どもたちと国連事務総長特別代表(防災担当)マルガレータ・ワルストロム氏との意見交換 につづき、2013年2月17日、福島の子どもたちがワルストロム氏と意見交換をしました。

■自らの経験にもとづき、世界に向けて意見を発信!■
今回の意見交換には、福島県郡山市の中学生 2 名、いわき市の高校生2名、福島県出身の大学生1名が参加しました。

 
自己紹介をした後、まずは子どもたちの発表。「原発事故の後、学校の給食やプールを利用するのが怖い。これから弟たちは、福島で外遊びの楽しさを分からないまま大きくなるのは本当に悲しいことだと思う」、「医師・看護師が避難して不足している。特に小児科・産婦人科の医師が不足し、住んでいる子どもたちがなかなか安心して生活することができないので、解消して欲しい」、「日本国憲法には、すべて国民は法の下に平等と記されてあるのに、保養に行けている子と行けない子がいるのでは平等ではない。本来はもっともっと大勢の子どもたちの健康が守られ、命が平等であるはず。」「保養プログラムに子ども全員が平等に参加できるようにしてほしい。福島県内全域で学級・学年・学校単位での保養が行われるべきだと思う。」、「福島の復興をすすめるためにも、周りの人に福島に関心を持ってほしいし、福島の子どもたちが話せる場をつくってほしい」と、緊張しながらも自らの経験にもとづきながら、一人ずつ意見を伝えました。さらに子どもたちからは、「これからの福島の復興を考える上でも、前向きに強く生きて行くということがすごく大事だと思う」「3.11前の福島に戻ることはできないが、私たち子どもにとって当たり前の普通の生活ができるように、私もできることは協力しようと思う」 と力強い声があがりました。
 

その後、ワルストロム氏と子どもたちの間で互いに様々な質問がなされ、予定よりも40分も延長したとても活発な意見交換の場となりました。ワルストロム氏から子どもたちに「震災後2年たって、長い眼で見た時にどういう影響があったのか、なかなか情報がないので、このような子どもたちの意見を発信できたらいいなと思う」、「似たような経験した人たち(たとえば、ハリケーンの被害にあったアメリカの子どもたち)と話すというのもいいのかなと思う」「子どもや若者のことに関しては、みなさんの意見が大切だと思う」などといったコメントをいただきました。

終了後子どもたちからは、「楽しかった!」「いい経験になった!」、さらには「他国の似たような経験した人と話せればいいと言っていたけど、本当にそういう場があればうれしいよね」と声があがりました。最後に、SCJから子どもたちに「自分たちの経験を世界に伝えるような機会があったら、参加してみたいと思いますか」とたずねたところ、全員が力強くうなずいていました。

■これからもSpeaking Out!!■
セーブ・ザ・チルドレンはこれからも、地域の復興や世界の防災(災害リスク軽減)に向けて、東北の子どもたち自身が声をあげ、参加できるように、子どもたちとともに活動していきます。
今年5月19日より23日までジュネーブで第4回グローバルプラットフォームが開催され、2015年に日本で開催される第3回国連防災世界会議において採択予定の「ポスト兵庫行動枠組」の概要が決まると言われています。地震、津波そして原発事故という複合災害としての東日本大震災の経験と教訓を「ポスト兵庫行動計画」に反映してもらうために、東北の子どもたちも参加する予定です。グローバルプラットフォームへの参加者募集に関しては、近日中にまたご案内しますので、ぜひご覧ください。
これからも、子どもたちがSpeak Out、声をあげ、参加できるよう、みなさまのご支援・ご協力、よろしくお願いします!
(報告:仙台事務所・中村悠)

 

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