日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり(公開日:2013.11.12)
陸前高田の子どもたちが、国連事務総長特別代表(防災担当)と意見交換!(2013.11.12)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、子どもたちが声をあげ、参加できるよう、子ども参加の機会を様々な形で提供しています。昨年7月の岩手・宮城の 子どもたち、今年2月の福島の子どもたちとの意見交換 に続き、2013年10月29日陸前高田の子どもたちが国連事務総長特別代表(防災担当)マルガレータ・ワルストロム氏と意見交換を行いました!
■自らの経験にもとづき、世界の防災に向けて意見を発信!■
今回の意見交換は、岩手県の被災地を初めて訪れるワルストロム氏から、「今年5月の第4回防災グローバルプラットフォーム会合で話した子どもたちと再会したい」というお声がけをいただき、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)駐日事務所の協力のもと実現!陸前高田市子どもまちづくりクラブの高校生メンバー5名が集まりました。
事前の打ち合わせでは、「めったにない機会!」と意気込んでいたメンバー。中には、マインドマップという手法を使って自分の考えを事前に整理してきたメンバーもいました。
自己紹介をした後、まずは子どもたちの発表。
「小さいころ、あまり正確ではない情報のもと、防災に対する教育がされていて、震災が起こりました。東京や名古屋などで大きな津波が来ると、前、ニュースで聞いたことがありますし、今、日本で土砂崩れなどがとても起きてたくさんの人が亡くなったりしたんですが、防災教育の意識を高く持てていれば、今から助かる命もあると思います」
「被害が大きかった地域から遠いところでは、もうすでに震災の情報が少なくなってきています。同じ日本国内で起きていることなのに、こうやって情報が遠いところまで行き届いていないのは、今後同じような震災が起きた時に、対応ができなくなると思います。だから、今日のこの場のように、自分たちで、震災の情報を発信できるような場所を作って、震災を風化させないようにしていきたいと思います」
と、震災後の日本の現状に警鐘を鳴らす子どもたち。
そこからさらに、
「第4回防災グローバルプラットフォーム会合に参加 した時に、ベトナムから参加した11歳の男の子から、車いすに乗った男の子だったんですけど、家族と障がい者が一緒になって防災について学ぶということの大切さについて教えてもらいました。だから、子ども、おとな、障がい者やいろいろな人が一緒になって防災について考える機会を増やしていくべきだと思っています」
「3月11日の大震災後、日本の各地で用意されていた、地震に発生する確率についての統計というのがずれています。そういった中で新しい避難計画を作っていくとなると、やはり必要なのは、専門家たちの確かな知識と、その、災害の脅威にさらされているまちに住んでいる人の過去の経験などを一緒にあわせて考えることが必要だと思います。なので、やはり、住人と政府が一緒になってこういった話ができる機会が多くなることを期待しています」
など、自らの経験や知識から、防災への取り組みにもっとたくさんの人が関わるべきだと伝えました。
また、
「当時私は学校にいたんですけども、先生たちが集まって話をしていて、私たちには何の説明もなく、とても不安でした。震災の状況を詳しく話すのではなく、ただ一言『大丈夫だよ』という言葉が欲しかったなと思いました。」
と、震災の時に子どもたちが感じたことを率直に伝える場面も。
その後は自由に意見交換。ワルストロム氏からの「防災教育について、こうすれば良いという具体的なアイデアはありますか」という質問に対し、
「津波のメカニズムについて勉強して、どういった場所だと波が高くなるからここに逃げないといけないとか、そういった具体的な避難の仕方を考える」
「先生たちが教えてくれる知識ももちろん必要だと思うんですけど、それを教えてもらったうえで、生徒たちで防災について討論する場を設けることも必要」
「障がい者やお年よりも多くなるので、知識だけが増えても一人で逃げられないとかそういうところがあるので、個々の学びも必要だけど、地域のつながりでそうやって学んでいける、地域、コミュニティでそれを学んで、じゃあ私たちはこの時にはこうしようとか、話し合えたら」
「防災教育という名前だけで、堅苦しい言葉だから、難しいようなことを思っている人もたぶん多いと思うから、遊び感覚で覚えていくのも一つの案だと思います」
と、自らの経験にもとづき、それぞれの視点からさまざまなアイデアを提案しました。
終了後、子どもたちからは「みんなで伝えたいことを発言できて良かった!」、「ワルストロムさんに2回も会えて良かった!これからも、こうやって関係を築いていけたら良いなぁ」と声があがりました。
■これからも地域の復興や世界の防災に向けてSpeaking Out!!■
2015年には国連防災世界会議が宮城県仙台市で開催され、災害から私たちの命を守るための国際的な行動計画が兵庫行動枠組を継承する枠組みとして策定されます。セーブ・ザ・チルドレンはこれからも、地域の復興や世界の防災(災害リスク軽減)に向けて、子どもたち自身が“Speak Out”声をあげ、参加できるように、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)をはじめ関係機関と連携し、子どもたちとともに活動していきます。
これからも、震災という現実と向き合い、未来に向けて活動する子どもたちに、みなさまのご支援・ご協力、よろしくお願いします!
(報告:遠野事務所 中村悠)
■自らの経験にもとづき、世界の防災に向けて意見を発信!■
今回の意見交換は、岩手県の被災地を初めて訪れるワルストロム氏から、「今年5月の第4回防災グローバルプラットフォーム会合で話した子どもたちと再会したい」というお声がけをいただき、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)駐日事務所の協力のもと実現!陸前高田市子どもまちづくりクラブの高校生メンバー5名が集まりました。
事前の打ち合わせでは、「めったにない機会!」と意気込んでいたメンバー。中には、マインドマップという手法を使って自分の考えを事前に整理してきたメンバーもいました。
自己紹介をした後、まずは子どもたちの発表。
「小さいころ、あまり正確ではない情報のもと、防災に対する教育がされていて、震災が起こりました。東京や名古屋などで大きな津波が来ると、前、ニュースで聞いたことがありますし、今、日本で土砂崩れなどがとても起きてたくさんの人が亡くなったりしたんですが、防災教育の意識を高く持てていれば、今から助かる命もあると思います」
「被害が大きかった地域から遠いところでは、もうすでに震災の情報が少なくなってきています。同じ日本国内で起きていることなのに、こうやって情報が遠いところまで行き届いていないのは、今後同じような震災が起きた時に、対応ができなくなると思います。だから、今日のこの場のように、自分たちで、震災の情報を発信できるような場所を作って、震災を風化させないようにしていきたいと思います」
と、震災後の日本の現状に警鐘を鳴らす子どもたち。
そこからさらに、
「第4回防災グローバルプラットフォーム会合に参加 した時に、ベトナムから参加した11歳の男の子から、車いすに乗った男の子だったんですけど、家族と障がい者が一緒になって防災について学ぶということの大切さについて教えてもらいました。だから、子ども、おとな、障がい者やいろいろな人が一緒になって防災について考える機会を増やしていくべきだと思っています」
「3月11日の大震災後、日本の各地で用意されていた、地震に発生する確率についての統計というのがずれています。そういった中で新しい避難計画を作っていくとなると、やはり必要なのは、専門家たちの確かな知識と、その、災害の脅威にさらされているまちに住んでいる人の過去の経験などを一緒にあわせて考えることが必要だと思います。なので、やはり、住人と政府が一緒になってこういった話ができる機会が多くなることを期待しています」
など、自らの経験や知識から、防災への取り組みにもっとたくさんの人が関わるべきだと伝えました。
また、
「当時私は学校にいたんですけども、先生たちが集まって話をしていて、私たちには何の説明もなく、とても不安でした。震災の状況を詳しく話すのではなく、ただ一言『大丈夫だよ』という言葉が欲しかったなと思いました。」
と、震災の時に子どもたちが感じたことを率直に伝える場面も。
その後は自由に意見交換。ワルストロム氏からの「防災教育について、こうすれば良いという具体的なアイデアはありますか」という質問に対し、
「津波のメカニズムについて勉強して、どういった場所だと波が高くなるからここに逃げないといけないとか、そういった具体的な避難の仕方を考える」
「先生たちが教えてくれる知識ももちろん必要だと思うんですけど、それを教えてもらったうえで、生徒たちで防災について討論する場を設けることも必要」
「障がい者やお年よりも多くなるので、知識だけが増えても一人で逃げられないとかそういうところがあるので、個々の学びも必要だけど、地域のつながりでそうやって学んでいける、地域、コミュニティでそれを学んで、じゃあ私たちはこの時にはこうしようとか、話し合えたら」
「防災教育という名前だけで、堅苦しい言葉だから、難しいようなことを思っている人もたぶん多いと思うから、遊び感覚で覚えていくのも一つの案だと思います」
と、自らの経験にもとづき、それぞれの視点からさまざまなアイデアを提案しました。
終了後、子どもたちからは「みんなで伝えたいことを発言できて良かった!」、「ワルストロムさんに2回も会えて良かった!これからも、こうやって関係を築いていけたら良いなぁ」と声があがりました。
■これからも地域の復興や世界の防災に向けてSpeaking Out!!■
2015年には国連防災世界会議が宮城県仙台市で開催され、災害から私たちの命を守るための国際的な行動計画が兵庫行動枠組を継承する枠組みとして策定されます。セーブ・ザ・チルドレンはこれからも、地域の復興や世界の防災(災害リスク軽減)に向けて、子どもたち自身が“Speak Out”声をあげ、参加できるように、国連国際防災戦略事務局(UNISDR)をはじめ関係機関と連携し、子どもたちとともに活動していきます。
これからも、震災という現実と向き合い、未来に向けて活動する子どもたちに、みなさまのご支援・ご協力、よろしくお願いします!
(報告:遠野事務所 中村悠)