日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり(公開日:2016.07.22)
子どもをはじめ町民の笑顔でいっぱい!山田町ふれあいセンターがオープン!Vol.1
津波と火事で甚大な被害を受けた岩手県山田町。2014年秋から山田町子どもまちづくりクラブメンバーが企画・デザインをしてきた山田町ふれあいセンターが、7月2日(土)についにオープンしました。山田町ふれあいセンターは、“子どもの居場所”と“図書館”の機能をもつ公共施設。なんと、子どもとおとな約350名以上が利用したオープン初日の様子をお届けします♪
■山田町子どもまちづくりクラブによる開所式■
2016年3月の竣工後、図書の整理などの準備が進められ、子どももおとなもその開館を待ちわびていました。開所初日のプログラムは、山田町子どもまちづくりクラブメンバーが企画した開所式。行政、議員、学校関係者、地域住民、保護者、活動や建設を支援して下さった法人企業関係者はじめ、70名以上が参加!
メンバー自ら司会を務め、まずは山田町長、山田町議会議長、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン理事からのごあいさつ。続いて、2014年秋の企画・デザイン開始から2016年3月の竣工式までの約1年半の活動のあゆみを動画で紹介。その後はこれまで協力くださった地域の方や保護者などからの熱いメッセージ。さらに、企画・デザインをしてきた子どもたちが、センターにこめた思いを漢字で表現!子どもたちの選んだ漢字は、愛・全・続・蕾・繋・生・重など様々。そこには、「全世代が使い、触れ合える場になってほしい」「復興に繋がり、人と人との心をつなげる場になってほしい」「子どもからお年寄りまでみんなの思いが重なるような場になってほしい」「新しい何かが生まれるきっかけになってほしい」など、子どもたちの大好きな自分のまちとそこに暮らす人々への思いがつまっていました。
そして、最後は子どもたちと町長らで、山田町子どもまちづくりクラブが考案したゆるキャラ「まつしい」のクッキーと山田町の名物、山田せんべいロールでつくったケーキに入刀してオープンを祝いました。
■子どもとおとなの協力企画によるオープニングイベント■
開所式後は、図書館の一般利用に加え、山田町子どもまちづくりクラブメンバーや地域の方々の協力によるイベントでセンターは大盛り上がり♪
展示・イベントホールや中庭では、幼稚園児による太鼓演奏や小中学生によるダンス
児童図書コーナーでは、地域のボランティアによる手品教室や
子どもたちによる山田町カルタ大会
食事コーナーでは、開館初日限定「まつしい」パンをほおばる利用者
子どもたちがセンターを知ってもらうために企画したオリエンテーリングゲーム
「遊ぶ場所がなかったから、こういう場所ができてうれしい!今度は友達と来たい!」と子どもたち。「どこからでも子どもたちの声が聞こえてくるセンターは、とってもホッとする」と保護者。木のぬくもりと開放感のある空間で、友達同士、親子、お年寄りなど、町民のみなさんが思い思いに過ごし、笑顔があふれました。
センターの完成に向けて活動してきたメンバーからも、「みんな楽しんでいてよかった。こっちまでうれしくなった」「まさかこんなにに人が来るとは思っていなかった。夢が叶った。今までの活動はムダじゃなかった」との声が。「震災後の大変な中、子どもたちはまちのために努力し、成長してきた」と、山田町子どもまちづくりクラブの活動を見守ってきた町長も語ったように、子どもたちは、まちづくりへの取り組みを通じて、自らの力で被災から回復してきています。
山田町ふれあいセンターは、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンから町に寄贈され、今後は山田町が運営・管理していきますが、これからもセーブ・ザ・チルドレンは、町と連携し、山田町ふれあいセンターが“全世代が利用でき、憩い、学び、交流する場”になるように、子どもたちや地域とともに歩んでいきます。
(報告:東京事務所 津田知子)