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日本/東日本大震災/子どもにやさしい地域づくり
(公開日:2013.08.30)

子どもまちづくりクラブVol.31〜岩手県陸前高田市〜(2013.8.30)

 
陸前高田市子どもまちづくりクラブ「絆〜save the hope TAKATA〜」(通称「絆クラブ」)は7月末に実施した子どもまちづくりリーダーツアー2013 で学んだ“震災を風化させないために物を残した”神戸 の事例をもとに活動中。今回は 陸前高田市の人から意見を聞くために、地域住民や市長に聞き取りをした活動の様子をお届けします!  

■8月18日(日)地域住民への聞き取り■
 子どもまちづくりリーダーツアー2013で、絆クラブメンバーは阪神淡路大震災からの復興の取り組みを学びました。 その中で印象に残ったことの一つが、震災を風化させないために物を残した神戸市長田区の事例です。震災時の火災を食い止めたといわれる焼けたクスノキや、震災の犠牲になった方の慰霊のモニュメント「鎮魂」、元のまちを思い出せるようにと震災時のまま保存している被災電柱などを見て、特定非営利活動法人まち・コミュニケーションの田中さんから物を残すことについての思いを聞いてきました。

左から:焼けたクスノキ、慰霊モニュメント「鎮魂」、被災電柱

このことを受けて、物を残すことについて「良い面」も「悪い面」もあると考えた絆クラブメンバーは、地域の方から意見を聞いてさらに考えを深めることに。そこで、神戸の事例や自分たちの考えをまとめたアンケートを作成し、2013年8月18日に第一中学校仮設住宅 でアンケートを使い、地域の方々に聞き取りを実施しました!

〜地域住民の声〜 
・全部壊してしまうとなかなか被害の大きさは実感できないというか。特によそから来た人は何もわからないと思います。(30代・男性)
・残した方がいい。何も残らなくて、お茶碗ひとつ残らない。なつかしむ、思いでの品みたいになる。(70代・女性)
・半々。難しい。はっきり言えない。人それぞれ。高田に住んでいて思い出もたくさんあるが、嫌なことも同時に思い出す。(50代・男性)

■8月25日(日)戸羽市長へインタビュー■
さらに翌週25日、 神戸での学びや 自分たちの考えを伝え、震災を風化させないために物を残すことに対する市としての考えや動きを学ぶため、戸羽太陸前高田市長にもインタビューを実施しました。
 

まずは 事前準備! 先週聞き取った地域の方の意見を見ながら、自分たちの意見や疑問をまとめ、絆クラブを代表して誰がどのように話すかを決めた後、リハーサルも行います。

そしていよいよ戸羽市長へのインタビュー実施♪ パネルなどを使いながら神戸での学びや事例を紹介し、地域の方の話などを交えながら絆クラブの意見を伝えました。そのうえで市長の考える「震災を風化させないための物の残し方」について質問!


〜インタビューでのやりとり〜 
Q. 震災を風化させないために物を残すことについてどう思いますか?
A. 東日本大震災というものは風化させてはいけないし、これから30年50年100年と経っていったときに少しずつ忘れてしまうじゃないですか。あるいはこれから生まれてくる子どもたちはそれを経験していないわけだから、そういう人たちにもしっかりと地震・津波は怖いものですよ、復興を果たしたときには日本中世界中の方にお世話になったんだとしっかりと伝えていかなくてはなりませんから、 そういう意味では私たちも残せるものは残したいなと思っています。

Q.神戸のクスノキには説明書きがありました。一本松にもわかりやすい説明書きがあった方がいいのでは?
A. 子どもたちにもなんでこの一本松が残っているのかそういうことも含めてわかりやすいように説明書きをしなければならないと思っています。一年生にどうやったらわかってもらえるかっていうのは、我々大人が考えるよりはみんなから教えてもらった方が確実なので、そういう機会があったらまたぜひまた教えてください。

Q.絆クラブにして欲しいことは何かありますか?
A. どういうまちだったらみんながもっと「僕の故郷は陸前高田だ!!」と胸を張れるかとか、そういうとことはみんなが考えていかなくてはならない。(中略)どうしたらもっともっと賑わいのある元気のいいまちになるのかなっていうのは、やっぱり子どもたちが決めることだからさ。そこをこの子どもまちづくりクラブのなかでぜひ話してもらえるといいですね。
 
市長に初めて会うメンバーもいて始まる前はみんな緊張気味・・・ 。しかし、気さくに話してくださった戸羽市長を前に、落ち着いて絆クラブの考えを話し、意見交換することができました。


〜参加した子どもの声〜
・市長さんと初めてでも楽しく交流し合えた。(小6男子)
・市長さんとはなせたし、はなしをきいてもらえたのでよかったです。(小6女子)


今回、ご協力くださった地域の方、戸羽市長、どうもありがとうございました!今後は、地域の方や市長の意見をもとに、震災を風化させないために物を残すことについて絆クラブの意見をまとめ、地域へ発信していきます。どうぞお楽しみに♪

(報告:遠野事務所 インターン 久慈沙織)

 

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