日本/子どもの貧困問題解決(公開日:2025.07.29)
【活動報告】子どもの貧困対策法成立12周年記念院内集会を実施しました
セーブ・ザ・チルドレンは、子どもの貧困対策に取り組む団体(公益財団法人あすのば、認定NPO法人キッズドア、特定非営利活動法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ、認定特定非営利活動法人Learning for All(五十音順))とともに、2025年6月16日に子どもの貧困対策法成立12周年を記念し、参議院議員会館で集会を開催しました。
超党派の子どもの貧困対策推進議員連盟と共催した集会には、21人の国会議員が参加しました。
冒頭に、子どもの貧困対策推進議員連盟会長を務める田村憲久議員は、特に相対的貧困率の高いひとり親世帯へのきめ細やかな対応が必要であり、児童扶養手当の増額や養育費の確保などに取り組んでいきたいと決意を語りました。
続いて、鈴木馨祐法務大臣からは、「養育費の確保について、確実な実施を行うよう周知を進めている」とあいさつがありました。
野中厚文部科学副大臣は、「子どもたちには平等にチャンスが与えられるべきであるが、貧困解消には道半ば。教育の質の向上と機会の両輪で進めていきたい」と述べました。
厚生労働省の吉田真次政務官、こども家庭庁の吉住啓作支援局長からも子どもの貧困解消に向けて一歩一歩対策を前に進めていきたいといったあいさつがありました。
その後、主催団体につながる、ひとり親世帯の子ども・保護者より、自身の経験から「自分ごととして貧困を考えてほしい」「子どもの貧困という状態が12年も続いていることはおかしい、スピード感のある支援が必要」という訴えがありました。
続いて、子ども・若者の現状について主催5団体が報告。セーブ・ザ・チルドレンからは、子どもの貧困は子どもの権利侵害であること、権利が守られていないと感じている子どもたちの切実な声を報告。一方で、2024年に3万人の子どもと大人に実施した意識調査では、子どもの貧困に対する市民の課題意識は高かったことを紹介し、市民の賛同を追い風にして子どもの貧困の一刻も早い解消を訴えました。
次に、北海道大学教育学研究院の松本伊智朗名誉教授による講演「こどもの貧困の解消に向けて これまでとこれから」がありました。
松本氏は、この12年の間にこども基本法、こどもの貧困解消法で子どもの権利についての言及があったことなど、一定の進歩が見られたと解説。しかし、子どもの貧困への社会の関心が薄れている恐れがあると指摘し、政府がより抜本的に取り組むべきであると同時に、子どもの貧困にかかわる個人、団体のつながりの形成が、社会的関心の持続のカギであると話しました。
最後に、5団体が共同で作成した要望について訴えました。
【共同要望の主なポイント】 ※全文はこちら
(1)困難な子どもとその世帯への支援の拡充
(2)こどもの貧困解消法・こども基本法に基づく体制強化
(3)物価高騰の継続などによる緊急支援の実施

子どもの貧困対策法が成立して12年、多くの取り組みが行われてきた一方で、現在でも子どもの貧困の根本的な解決には至っていません。セーブ・ザ・チルドレンは、今後も他団体と協働し、子どもの貧困の一刻も早い解消を目指して政策提言を行っていきます。
セーブ・ザ・チルドレンは政策提言活動以外にも、子どもの貧困問題解決に向けさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は随時こちらのページで更新しています。ご関心がある方はぜひご覧ください。
(報告:国内事業部 鳥塚)



