日本/子どもの貧困問題解決(公開日:2025.08.21)
【活動報告】高校生の声を国会議員に届けよう!〜高校生のまなびとお金について〜 後編
セーブ・ザ・チルドレンは、日本の子どもの貧困問題解決を目指して、子どもの「育ち」「まなび*」「意見表明」に焦点を当てて活動をしています。2025年の第217回通常国会では、「まなび」について、高校の授業料無償化が議論されました。セーブ・ザ・チルドレンはこの議論を歓迎しつつ、その中に子どもたちの意見が反映されるべきだと考えています。
*学習や就学に限らず、課外活動、スポーツ・文化・芸術活動など広くとらえるため、「学び」ではなく「まなび」としています。
そこで、2025年5月に「高校生の声を国会議員に届けよう!〜高校生のまなびとお金について〜」と題してワークショップを開催しました(その時の様子はこちら)
6月には、ワークショップであがった意見を高校生が直接国会議員へ届けるため、複数議員との意見交換会を実施しました。
6月17日に実施した第1回意見交換会では、宮城県からの高校生がオンラインで参加し、立憲民主党・高木真理参議院議員、公明党・山崎正恭衆議院議員に意見を届けました。新幹線の運休により急きょオンラインでの実施になりましたが、少人数での実施で、最初は緊張していた高校生も徐々にリラックスして自分の意見を伝えることができました。特に、5月に参加した他の高校生の意見として、地域での無料の学習スペースの拡充について訴えると、両議員は、「非常に重要な要望だが、国会議員が動くより、地域の問題なので地域の議員に要望を届ける方がいい」と提案。会の終了後には、早速高校生が住む地域の市議会議員の紹介がありました。
6月19日には、第2回意見交換会を実施し、東京都、千葉県、宮城県から4人の高校生が衆議院議員会館に集まって5人の国会議員に意見を届けました。
最初はアイスブレイクとして、国会議員も含めニックネームと好きな食べ物、今日の意見交換会に期待することの紹介を行いました。国会議員からは、もやしが好き、栗が好きなど、意外な好物が飛び出すとともに、期待することとして「高校生の皆さんがどんなことを社会に対して今思っているのか聞きたい」といった前向きな意見が出されました。
6月19日に参加した議員(五十音順)
石井 智恵 衆議院議員(国民)、浦野 靖人 衆議院議員(維新)、
田村 憲久 衆議院議員(自民)、細野 豪志 衆議院議員(自民)、
堀川 あきこ 衆議院議員(共産)
その後、2つのグループに分かれて意見交換を行いました。1つのグループの高校生からは、学費が払えず中退してしまった友だちの話を紹介しながら、高校の完全無償化、義務教育化についての要望などが出され、参加した国会議員も真剣に耳を傾けていました。また、物価高騰により学食のカレーが300円から390円に値上がりして困っているといった高校生のリアルな意見が飛び出すと、議員からは驚きの声も上がっていました。
もう1つのグループでは、高校受験の時に、私立の高校から推薦入学の誘いがあったが、部活の遠征費などを考えると、家計の負担が大きく、また、高校生向けの奨学金も貸与型のものしかなかったため、私立高校への進学は断念した、というエピソードが紹介されました。また、通信制高校に通う高校生からは、進学時にタブレットなどのデジタル機器などを新品で購入しなくてはならず、通学制の高校にはあるさまざまな補助が、通信制高校には不足していることなどが課題感として挙げられました。
1時間と短い時間ではありましたが、今回のテーマであった、「高校生のまなびとお金」以外にも、生活全般についての課題意識(物価高騰により家のカレーには玉ねぎしか入っていない、など)に話題が及ぶ場面もありました。
終了後、参加した高校生からは「今日は、最初は自分の意見を喋れるか不安だったんですけど、思ったよりも言えたと思うのでよかったです。」「大人と同じように、子どもも輝けるように、無駄なお金を少しでも減らして、子どもに関する予算を増やして、生きやすい世界にして欲しいなって思いました。」といった感想が寄せられました。
それを受けて、国会議員からも「直接高校生の声を聴く機会ってなかなかないので、貴重な機会をありがとうございました」「(注:子どもの時期は)今は今しかないから、今すぐそれをやってくれないと自分たちにはやっぱり(注:政策が)届かないっていう皆さんの声をうけて、改めて政治の責任で、もっとスピードを上げて、子どものための予算をもっと増やしていくというのを、国会が責任を持ってやっていかないといけないんじゃないかと思った」といった発言がありました。
セーブ・ザ・チルドレンは、他のテーマでも子どもたちが政策決定者に自分たちの意見を届けられるようこうした機会を引き続きつくっていきたいと考えています。
※参加者の声は原文から一部を抜粋して文意が変わらない範囲で編集しています。
セーブ・ザ・チルドレンは意見表明活動以外にも、子どもの貧困問題解決に向けさまざまな取り組みを行っています。活動の最新情報は随時こちらのページで更新しています。ご関心がある方はぜひご覧ください。
(報告:国内事業部 鳥塚)




