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日本/国内災害
(公開日:2017.08.25)

作って、使って、自分だけのオリジナルが完成!九州北部豪雨緊急支援、ものづくりワークショップを実施

 
いつもより早く始まった夏休み。被災によりいつもと違う夏休みを過ごしてきた子どもたちのストレスを和らげ、安心・安全な環境の中で、子どもらしい時間を過ごしてもらえたら―。

先月、7月5日から6日にかけて九州北部地方で発生した豪雨。セーブ・ザ・チルドレンは、被害の大きかった福岡県朝倉市杷木地区を中心に、緊急支援を続けてきました。

8月19 日と20日には、被災の影響で、川遊びやプール遊びもできず、遠くに出かけることなども難しかった子どもたちのこころのケアのために、福岡県朝倉市の学童保育所と東峰村の2か所でものづくりワークショップを実施し、合計77人の子どもたちが参加しました。



■「嬉しい気持ちになれるから、虹の絵を描きました」:朝倉市の学童保育所にて

朝倉市では、学童保育所の子どもたちを対象に、段ボールを使ったイス作りのワークショップを実施しました。子どもたちは、私たちスタッフの説明に耳を傾け、一斉にイス作りを開始。最初は少し戸惑いながら、「こんなの子どもには無理だよ」と弱気になる場面も。それぞれに進むペースも違うので、どんどんと先に進めていく子もいれば、ゆっくり・じっくり進める子もいましたが、上級生が下級生に教えてあげたり、友達を手伝ったりしながら、自然と子どもたち同士がお互いをサポートしていました。

組み立てが完成したら、今度は絵を描いて、自分だけのオリジナルイスに仕上げます。ハートや星、りぼんや魚、好きなアニメのキャラクターなど、思い思いの絵を描いていました。中にはマスキングテープを使って装飾する子も。アイディアと個性がたくさん詰まった、世界に一つだけのイスが完成しました。

作ったイスの使い道は、自分で使うという子、お母さんにプレゼントするという子など、さまざま。「弟にあげるから、色を水色にした(小2)」と教えてくれた子もいました。また、「普段は工作があまり好きではないけど」と話していた子も、出来上がったイスを見て満足そうな様子で、最後には「今日は楽しかった」との声が聞こえてきました。



■「えー!ほんとに壊れず座れると?」:東峰村にて

地域おこし協力隊の方が中心となって開催された「こどもサマーフェスタ」の中で、セーブ・ザ・チルドレンは、段ボールイス作りとお絵かきバッグ作りの2つのワークショップを実施しました。

東峰村は、通行止めの道があったり、河に流木が残るなど、まだまだ被災の影響が色濃く感じられる地域です。最初は一人でイス作りに参加した子どもたちも、気付いたら近くの大人や友達が手伝ってくれたり、通りかかった大人が子どもたちの作品を見てほめてくれたり。子どもたちの様子を見守りながら、保護者も子どもも一緒になって真剣に作業をしていました。お絵かきバッグ作りに参加した子は、「仲良しの友だち3人分で、3つの星を描いた(小6)」「春夏秋冬の絵を描いたよ(小2)」「スイカが好きだからスイカの絵」などと教えてくれました。家族の似顔絵や、全面に色を塗るなど、子どもたちの個性が光ります。

子どもたちからは、「おじいちゃん、おばあちゃん、自分のイスがあったけど、今はないから、みんなで使いたい(小6)」、「今は床に座ってごはんを食べているから、自分のイスがあるといいと思う(中1)」といった声が聞こえてきました。

保護者の方からも、「どこにも行けないので、夏休みの思い出ができてよいと思います。自分の座るイスを作れるのはいいですよね」「子どもたちみなで作らせていただきました。家で使えますね」などの感想をいただきました。



今回のものづくりワークショップは、セーブ・ザ・チルドレンの緊急時の「子どものこころのケア(心理社会的支援)」の活動の一環として実施しました。活動を通じて、被災した子どもたちや家族、そしてコミュニティの日常性の回復やレジリエンスを促進します。

セーブ・ザ・チルドレンは、引き続き、九州北部豪雨で被災した子どもたちへの支援を続けていきます。

(コミュニケーションズ部広報:飯田万里奈)

 

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