日本/国内災害(公開日:2019.10.24)
浸水した校舎、避難所生活の高校生、保育を再開したこども園―宮城県丸森町で2回目の聞き取り調査を実施(10/23)
セーブ・ザ・チルドレンは、10月23日に、宮城県丸森町で18日の現地調査に続き、2回目となる聞き取り調査を実施しました(初動調査1日目(10/17) / 初動調査2日目(10/18))
校舎1階が浸水した小学校
まず、丸森町の中でも浸水被害の大きかった地域の一つを訪問。1階まで浸水した小学校や放課後児童クラブを視察しました。被災した小学校は、別の小学校に間借りする形で授業を再開しており、教職員の人たちが一時的に利用している校舎へ荷物の運び入れをしていました。
話を聞いた学校事務職員の人は、「今日から学校が再開したため具体的な状況把握は今後になるが、学用品や被災就学援助等のニーズもあるのではないか」と話していました。
こども園での保育再開へ向けて必要な支援
続いて、18日に実施した1回目の調査で聞き取ったニーズをもとに、こども園へおむつとおしりふきを提供しました。約1週間ぶりに保育が再開した初日だったため、再開にともなって必要となる支援について話を聞きました。
園長先生からは、「保育の本格再開に向けて給食の用意が必要となるが、断水が続いているため紙の食器が必要となる」、「仮設トイレが設置されているものの仮設トイレ用の消毒液が不足していて、子どもたちの衛生環境を守れるか懸念している」という話がありました。
また、このこども園では、1回目の調査の際に、緊急下の子どものこころのケアに関する情報提供や研修を必要とする声が聞かれたため、セーブ・ザ・チルドレンが平時から連携する地元の精神保健医療者と連携し、23日午後に、約50人の保育士の人たちを対象とした「子どものための心理的応急処置(子どものためのPFA)」研修を実施しました。
講師を務めたみやぎ心のケアセンターの福地成医師は、「みなさん熱心に研修を受けられていて、今起きている子どもたちへの懸念をワークや質問でも多くあげており、涙ぐまれている教職員もいらっしゃった」と振り返っていました。
放課後児童クラブ再開初日の様子
その後、断水の影響を受けている放課後児童クラブを訪問。放課後児童クラブもこの日(23日)が再開初日であり、再開にともなって必要となる飲料水や除菌シート、バケツなどのニーズを聞き取り、支援可能なものは当日中に提供をしました。
被災した放課後児童クラブから子どもたちを受け入れることになったある放課後児童クラブでは、「保育を開始した直後は子どもたちがざわざわしている様子が見られたが、全体で話をする時間を設けたところ今は落ち着いていると思う。ただ、人数も増えている中で今後の保育をどのようにしていくかは考えないといけない」という状況が共有されました。
また、セーブ・ザ・チルドレンは、丸森町での活動と並行して、10月18日に調査を実施した福島県いわき市の放課後児童クラブに対しても、飲料水や衛生用品などの支援を続けています。
徒歩1時間弱かかる通学−避難所で聞いた子どもの声
夕方には、避難所を訪問し子どもたちの状況も確認しました。
高校3年生の男子は、「今日から高校が再開したが、歩いて1時間弱かかる。前はすぐ近くだったのに。自転車がほしい」と話していました。
今後の支援の予定―子どもたちが安心・安全に過ごせる場所を
現地での聞き取りとともに、丸森町の地域の人たちとともに、子どもの居場所づくりを進めようとしている仙台市の団体と協議をしました。以前保育所だった施設を子どもの保育や居場所のために利用できるという提案があり、これまで、セーブ・ザ・チルドレンが被災地域で行ってきた子どもの居場所の支援の実績から、居場所の開設や運営に必要な支援を行う方向で調整しました。
今回実施した2回目の現地調査においても、子どもたちが被災の影響を受けて生活や就学においてさまざまな制約を受けていることが分かりました。一方、聞き取りを実施した地域では、片づけに懸命な住民の人たちや、行政がさまざまな対応に追われている様子なども見られました。今後の継続的な支援を視野入れて、セーブ・ザ・チルドレンは台風19号の被災地で緊急支援を続けていきます。
■台風19号 緊急支援ご寄付はこちら
校舎1階が浸水した小学校
まず、丸森町の中でも浸水被害の大きかった地域の一つを訪問。1階まで浸水した小学校や放課後児童クラブを視察しました。被災した小学校は、別の小学校に間借りする形で授業を再開しており、教職員の人たちが一時的に利用している校舎へ荷物の運び入れをしていました。
話を聞いた学校事務職員の人は、「今日から学校が再開したため具体的な状況把握は今後になるが、学用品や被災就学援助等のニーズもあるのではないか」と話していました。
こども園での保育再開へ向けて必要な支援
続いて、18日に実施した1回目の調査で聞き取ったニーズをもとに、こども園へおむつとおしりふきを提供しました。約1週間ぶりに保育が再開した初日だったため、再開にともなって必要となる支援について話を聞きました。
園長先生からは、「保育の本格再開に向けて給食の用意が必要となるが、断水が続いているため紙の食器が必要となる」、「仮設トイレが設置されているものの仮設トイレ用の消毒液が不足していて、子どもたちの衛生環境を守れるか懸念している」という話がありました。
また、このこども園では、1回目の調査の際に、緊急下の子どものこころのケアに関する情報提供や研修を必要とする声が聞かれたため、セーブ・ザ・チルドレンが平時から連携する地元の精神保健医療者と連携し、23日午後に、約50人の保育士の人たちを対象とした「子どものための心理的応急処置(子どものためのPFA)」研修を実施しました。
講師を務めたみやぎ心のケアセンターの福地成医師は、「みなさん熱心に研修を受けられていて、今起きている子どもたちへの懸念をワークや質問でも多くあげており、涙ぐまれている教職員もいらっしゃった」と振り返っていました。
放課後児童クラブ再開初日の様子
その後、断水の影響を受けている放課後児童クラブを訪問。放課後児童クラブもこの日(23日)が再開初日であり、再開にともなって必要となる飲料水や除菌シート、バケツなどのニーズを聞き取り、支援可能なものは当日中に提供をしました。
放課後児童クラブ
被災した放課後児童クラブから子どもたちを受け入れることになったある放課後児童クラブでは、「保育を開始した直後は子どもたちがざわざわしている様子が見られたが、全体で話をする時間を設けたところ今は落ち着いていると思う。ただ、人数も増えている中で今後の保育をどのようにしていくかは考えないといけない」という状況が共有されました。
また、セーブ・ザ・チルドレンは、丸森町での活動と並行して、10月18日に調査を実施した福島県いわき市の放課後児童クラブに対しても、飲料水や衛生用品などの支援を続けています。
徒歩1時間弱かかる通学−避難所で聞いた子どもの声
夕方には、避難所を訪問し子どもたちの状況も確認しました。
高校3年生の男子は、「今日から高校が再開したが、歩いて1時間弱かかる。前はすぐ近くだったのに。自転車がほしい」と話していました。
今後の支援の予定―子どもたちが安心・安全に過ごせる場所を
現地での聞き取りとともに、丸森町の地域の人たちとともに、子どもの居場所づくりを進めようとしている仙台市の団体と協議をしました。以前保育所だった施設を子どもの保育や居場所のために利用できるという提案があり、これまで、セーブ・ザ・チルドレンが被災地域で行ってきた子どもの居場所の支援の実績から、居場所の開設や運営に必要な支援を行う方向で調整しました。
今回実施した2回目の現地調査においても、子どもたちが被災の影響を受けて生活や就学においてさまざまな制約を受けていることが分かりました。一方、聞き取りを実施した地域では、片づけに懸命な住民の人たちや、行政がさまざまな対応に追われている様子なども見られました。今後の継続的な支援を視野入れて、セーブ・ザ・チルドレンは台風19号の被災地で緊急支援を続けていきます。
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