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日本/国内災害
(公開日:2019.10.03)

千葉県 台風15号 【第二報】緊急支援対応チームが第2回目の調査を実施

 
千葉県内を直撃した台風15号による被害状況に関し、セーブ・ザ・チルドレンは、9月26日に、現地で2回目の調査を実施しました。

9月19日に実施した第1回目の調査では行政関係者に、子どもたちや子育て世帯の支援ニーズについて聞き取りをしました。今回は、前回の調査では把握しきれなかった子どもたちの状況に関してさらに情報を得るために、保育園や小中学校、放課後児童クラブ(学童)、児童養護施設などを訪問し、教職員などから話を聞きました。


保育園での聞き取りの様子

第2回目の現地調査では、富津市と館山市、そして、特に被害の大きかった鋸南町を訪問。いまだブルーシートの家々が目立ち、屋根に乗ってシートを張っている住民やボランティアの姿、電線を修繕する電力関係者、高く積まれた瓦やがれき、破損し段ボールで塞がれた学校の窓ガラスなどが見られました。

また、窓が割れてしまったため教室においてあった教材が水浸しになったという学校や、発災直後に道路の倒木などをどかしながら学校に駆け付け災害対応にあたった先生、近隣の住宅から屋根瓦が園庭に飛んできたりテラスの屋根が飛んでしまったりした保育園、被災しながらも子どもと職員が協力して停電の状況を乗り越えた児童養護施設など、発災時や被災後の具体的なお話を伺うことができました。


そして、聞き取りを進めると同時に、災害後の子どもたちの様子について、緊急下における子どものこころのケア「子どものための心理的応急処置(子どものためのPFA)*」で紹介している災害後の子どもたちが示す一般的な反応やその対処方法についても、パンフレットを見せながら情報を提供しました。

行政や先生、学童関係者からは「普段から気を付けているが、災害後なのでこのように(情報が)まとまっているとありがたい」「スクールカウンセラーなどが子どもたちの様子を見ているが、現場の教職員にとっても役立つ内容」というコメントがあり、発災後の子どものこころのケアについて情報提供することの重要性を改めて感じました。子どもたちの中には夜半に物音におびえる様子の子どもたちもいるとのことです。


今後は、調査で聞き取った内容をもとに、子ども支援者を対象とした「子どものためのPFA」研修の開催、学校や保育園などにおいて公的な補助の対象とならない修繕や物品の購入支援、家庭の経済的負担を軽減するような支援など、現地と調整を続けながら子どもたちの日常生活を回復するために必要とされる支援活動を展開する予定です。

*「子どものための心理的応急処置(Psychological First Aid for Children)」は、世界保健機関(WHO)などが、支援者が共通して身につけておくべき心構えと対応をまとめた心理的応急処置 (Psychological First Aid:PFA)のマニュアルを、子どもとその保護者・養育者に対して実施するうえで、子どもの発達段階の特性や、年齢にあった必要など、子どもに特化して、セーブ・ザ・チルドレンが作成したものです。
https://www.savechildren.or.jp/lp/pfa/

 

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