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日本/国内災害
(公開日:2020.04.08)

子どもに読んでほしい「こんなとき、どうする?」一問一答 (新型コロナウイルス感染拡大)

 

新型コロナウイルスの感染の広がりや突然の休校など、いつもとちがう春を迎えているなか、子どもたちの中に「コロナが気になって外に出るのが怖い」、「学校がないと、規則正しい生活を保つのが難しい」など、不安や心配を抱えている子はいませんか。



3月に、セーブ・ザ・チルドレンが子どもたちを対象に行った「2020年春・緊急子どもアンケート」の回答の中にも、そのような声がありました。

こで、子どもが抱える不安や心配の声に、日本臨床心理士会と日本公認心理師協会と一緒に、1問1答の形で答えていきます。


Q1.「コロナウイルスがきになって外に出る事が怖い。」(小学校2年生 )
A.「こわい」という気持(きも)ちは、危(あぶ)ない状況(じょうきょう)から自分(じぶん)を守(まも)るためにとても大切(たいせつ)な気持(きも)ちです。でも、外に出るとみんなコロナウイルスにかかって、重(おも)い病気(びょうき)になったり、病気がもとで死(し)んでしまうわけではありません。

私(わたし)たちの体には、ウイルスとたたかう力=「体の抵抗力(ていこうりょく)」がそなわっています。体の抵抗力が高い人は、ウイルスが体の中に入ってきても、「病気」にならないことがわかっています。

風(かぜ)通(とお)しのわるい場所(ばしょ)や人ごみをさけて、外に出て、日に当たったり、体をうごかしたりすることなどは、体の抵抗力を高めるために役(やく)に立ちます。外から帰(かえ)ったら、手を洗(あら)うのは忘(わす)れないでくださいね。

Q2.「ストレスがたまらないか心配。体力が落ちないか心配。外で遊んでいるときに、遊んでいることを怒られないか心配」 (小学校3年生 )
A. がまんの生活(せいかつ)の中では、気持(きも)ちが暗(くら)くなったりストレスがたまったりしてしまいます。今はたまったストレスを発散(はっさん)させることを考(かんが)えてみましょう。それにはいつも自分がしている好(す)きなことがいいですね。ダメなこと探(さが)しより、できること探しをしてみましょう。できる ことに気(き)づくことは、ストレスをなくしていくことにつながります。 


病気(びょうき)になった人がたくさんいる地域(ちいき)といない所では、外で遊(あそ)んでよいかも違(ちが)ってきます。自分の住(す)んでいる地域で「お外で遊ばないように」とお知(し)らせがでているか、おうちの人に尋(たず)ねてから外で遊びましょう。


Q3. 学校がないと自分で勉強する時間をつくらなければならずスケジュール管理が難しい 生活習慣が乱れてしまう(高校3年生)
A. そのように思うことは、スケジュール管(かん)理をしっかりしたいという決意(けつい)のあらわれですね。そこで、イメージトレーニングをやってみませんか? 息(いき)を大きく吸(す)って、ゆっくり吐(は)く。息を吐く時に、落(お)ち着(つ)く感(かん)じがするかもしれません。

そして目の前に大きなスクリーンを浮(う)かべます。そのスクリーンには、あなたが最(もっと)も勉強(べんきょう)に集中(しゅうちゅう)している姿(すがた)が浮(う)かんできます。最も勉強に集中している自分に近づくために、具体的(ぐたいてき)に3つの行動をノートに書いてみます。

例(たと)えば「朝7時に起(お)きる」、「夜は10時にはお風呂(ふろ)にはいって、11時には寝(ね)る」など行動(こうどう)を書きます。

また集中している自分のイメージを書いてもいいかもしれません。少しずつ、ベストな自分に近づいていけます。


Q4.「コロナになったら死ぬのが怖い。」(小学校2年生)
A. テレビなどで、なくなった人のことを見ききすると、こわい気(き)もちになるのは、とても自然(しぜん)なことです。しかし、新型(しんがた)コロナウイルスに感染(かんせん)した多(おお)くの人が治療(ちりょう)をうけ、回復(かいふく)し、多くの人の命(いのち)は助(たす)かっています。

まずは、手あらいや、せきエチケットをしっかり守(まも)って、風(かぜ)とおしのわるい場所(ばしょ)や人ごみをさけましょう。自分(じぶん)がかかっていることに気づかず、しらないうちに周(まわ)りくの人に感染させてしまうこともあります。

ちょっとかぜかな?と思(おも)ったときには無理(むり)をしないで、いえでゆっくり過(す)ごすようにしましょう。はやめに休むことがウイルスを退治(たいじ)する鍵(かぎ)になります。


Q5.「悪夢を見るようになった」(高校1年生)
A. 子どもは大人より悪夢(あくむ)を見ることが多いようです。今までの生活が急(きゅう)に変(か)わり、ストレスを感(かん)じていたり、日中の運動量(うんどうりょう)が少なくなることで、寝(ね)ている間に目が覚(さ)めるようになった、あるいは睡眠(すいみん)時間が短(みじか)くなっていませんか。

このような変化(へんか)があると、眠(ねむ)りが浅(あさ)くなり、悪夢をみることがあると考えられています。、悪夢をみることは、このような大きなストレスを体験(たいけん)したときには、自然(しぜん)な反応(はんのう)です。なので、まずは、夜にかけてリラックスして過(す)ごすのもよいです。また、日中、軽(かる)く汗(あせ)をかくぐらい運動(うんどう)することもよいですよ。

ただ、ほぼ毎日頻繁(ひんぱん)に悪夢を見て、それがとても苦(くる)しいようでしたら、心の専門家(せんもんか)に相談(そうだん)してみてください。学校の養護教諭(ようごきょうゆ)、スクール・カウンセラーに相談してみて下さい。医療機関(いりょうきかん)にかかる場合は、ご家族(かぞく)の方と相談してみてくださいね。


Q6. 食生活が乱れること。生活リズムが崩れること。(小学校6年生)
A. 家にいる時間が長いと、ついお菓子を食べすぎてしまったり、好きなものばかりに偏(かたよ)ってしまいがちですね。食事(しょくじ)は私(わたし)たちが動(うご)いたり考(かんが)えたりするエネルギーの元になるのでとても大事(だいじ)です。

まずは、食事のバランスを、1日、または数日単位で考えてみましょう。 いろいろな料理を組み合わせて食べたり、いろいろな食材を使っている料理を選んでみましょう。また、家族の人と一緒に献立(こんだて)を考えたり、料理をしてみるのはどうでしょう。おうちの人が栄養バランスを考えてメニューを決めていることに気づいたり、自分にもできることを発見して嬉(うれ)しくなったりするかもしれません。家にある食材でできるメニューをゲーム感覚で考えてみるのもよいでしょう。

食生活(しょくせいかつ)の乱(みだ)れと生活リズムの崩(くず)れは、同時に起りやすいですね。

生活リズムを戻(もど)すには「毎日の日課(にっか)」と「楽しみ」を日々の生活に取(と)り入れるとよいでしょう。例(たと)えばおうちの人と一緒(いっしょ)にご飯(はん)やおやつを作ってみる、掃除(そうじ)や洗濯(せんたく)をしてみるなど。「おうちの中の時間割(わり)」を決(き)めてやってみよう。 

もう一つ、生活リズムを取り戻すコツは、毎朝決(き)まった時間に起(お)きること。学校がお休みだとつい朝起きるのが遅(おそ)くなっちゃうけど、おうちの人と相談(そうだん)して起きる時間を決めてみてください。


<親や養育者の皆さまへ> 子どもが、少しでも決めたことに取り組めていたら、たくさんほめてあげましょう。

【第1版】この情報は2020年4月3日時点の情報に基づいて作成され、4月9日に発行されました。


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(※掲載情報は更新されますので、都度、ご確認いただけますようお願いいたします。)










 

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