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日本/国内災害
(公開日:2019.11.19)

台風19号緊急支援 福島県いわき市で浸水被害を受けた子どもたちに学用品を支援

 

201910月に発生した台風19号による大雨で、福島県いわき市では、市内を流れる夏井川、新川が氾濫しました。そのため、市内の広い範囲で冠水や浸水などの甚大な被害が発生しました。


セーブ・ザ・チルドレンは、発災直後に行った初動調査などを通して明らかになった、自宅などが浸水被害を受けた子どもたちへの支援ニーズをもとに「こどもひろば」を開催するなど支援を続けてきました。

 

いわき市内で活動を続けている中で、いわき市教育委員会から要請があり学用品を支援することになりました。今回支援するのは、小中学校の体操服で、1021日から学校が再開する中、子どもたちの学びの環境を確保するために必要な学用品となります。

 

 

1111日、私たちは、体操服を支援した児童と生徒が通う小学校と中学校を訪問し、配布状況を確認しました。2回に分けて必要数量を確認をしましたが、教育委員会と連携しながら進めた結果、第1回目の体操服の配布が滞りなく行われたことを確認しました。



  写真:いわき市教育委員会から要請書を受け取った時の様子。


配布状況について話を聞いた校長のもとには、支援に対する保護者から感謝の声がすでに届いているとのことでした。また、「学校指定の体操服ではなく、私服でも構わないと家庭には伝えているが、一人だけ私服だったりすることもあり、気になっていた」と子どもたちの被災による影響を心配する校長の声も聞かれました。

 

さらに、いわき市内でセーブ・ザ・チルドレンが実施した「こどもひろば」の活動では、保護者から「体操服が浸水してしまったが、おさがりで済ませていた。今回、体操服の支援があるということで先生が気づいて声をかけてくれ、申し込みをした。やはり新しい体操服を持たせてあげられてすごく助かった」という声も寄せられました。

 

ただ、学校によっては、まだ子どもたちに届いていないところもあるようで、私服で体育の授業を受ける子どもたちもいるという話を聞いており、できるだけ早く体操服を届けられるように関係各所と調整していきます。



 写真:いわき市内小学校で配布した物品の確認と被災状況の聞き取りの様子。


今回の訪問の聞き取りでは、被災状況の聞き取りも並行して行いました。その中には、浸水して2階での生活を余儀なくされている世帯があること、砂埃の中で通学している様子、避難所や離れた住居から時間をかけて通わざるを得ないことなど、子どもたちが厳しい環境で生活したり、学習したりしている状況もありました。

 

しかし、一方で、こうした環境だからこそ、子どもたちの生活の回復のためにと、毎日長距離の道を車で送り迎えを行う保護者の協力、子どものためにと必要な物品を集める同窓会やPTAなどの学校支援組織の協力、必要な文具を寄贈する業者など、多方面からのさまざまな協力や支援があることも今回多く聞きました。


 

 写真:いわき市内中学校での被災状況の聞き取りの様子。


今回のような大きな災害の際は、多くの組織・団体の連携、協力が不可欠です。セーブ・ザ・チルドレンもさまざまな組織や個人とネットワークを築きながら、子どもたちが安心して就学できる環境づくりのために活動を進めていきます。


 

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