日本/国内災害(公開日:2021.06.14)
「子どものための心理的応急処置」オンライン研修を開催〜休眠預金等活用法に基づく新型コロナウイルス対応緊急支援助成実行団体へ
セーブ・ザ・チルドレンは、休眠預金等活用法に基づくJANPIA(一般財団法人 日本民間公益活動連携機構)による新型コロナウイルス対応緊急支援助成の資金分配団体として、新型コロナウイル感染症の感染拡大による影響で経済的に困難な状況に置かれた子どもの学習支援や食の支援、虐待防止に向けた活動などを行う17団体に助成を行っています。
2021年3月から5月にかけて、これらの助成団体を対象に「子どものための心理的応急処置(Psychological First Aid for Children:子どものためのPFA)」オンライン講座を4回実施し、10団体から40人が参加しました。
「子どものためのPFA」は、自然災害や事故などの危機的状況に直面した子どもと接する際、支援者が共通して身につけておくべき心構えや対応をまとめたものです。私たちはこれまでも、子ども・子育て支援団体や行政職員、子どもの身近にいる大人などを対象に研修会を行ってきました。
今回の研修は、「子どものためのPFA」認定ファシリテーターの宮城県と兵庫県の医師、セーブ・ザ・チルドレンのスタッフが担当しました。
研修に参加した団体からは、以下のような声が寄せられました。(原文から一部抜粋)
「心理的応急処置という事で、災害時などの緊急対応だと思っていたのですが、どの項目も日ごろから意識しておく必要があるものだと感じました。また日頃から意識しておくことで、緊急時にも活かせるようになると思いますので、日々忘れないように意識しておきたいと思います。」
「被災時の子どもたちの行動の特徴など知らなかったことを学ぶ事ができ、今後そのような場面での心構えができました。普段の傾聴時の自分の姿勢も振り返る良い機会になりました。」
「かつて携わっていた被災地支援での自分の行動を改めて振り返ることができただけでのなく、現在携わる生活困窮者支援の現場でも日々の活動の中で活かせる場面が多々あることを再認識しました。」
近年、日本全国で大雨や台風などの自然災害が頻発しており、多くの子どもたちが影響を受けています。また、自然災害だけでなく、日々の生活でも、危機的な状況に直面し、ストレスを抱える子どもがいます。
子ども・子育て支援団体関係者に限らず、子どもの身近にいる大人が、子どものこころの応急手当て「子どものためのPFA」を知ることで、子どものこころを傷つけることなく対応してほしいと思っています。セーブ・ザ・チルドレンでは引き続き「子どものためのPFA」の普及を、パートナー団体とともに進めていきます。
<JANPIA及び休眠預金等活用法について>
「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」(休眠預金等活用法)は2016年に成立した法律で、この法律に基づき、10年以上取引のない預金等(休眠預金等)を社会課題の解決や民間公益活動の促進のために活用する制度が2019年度より始まりました。JANPIA(一般財団法人日本民間公益活動連携機構)は休眠預金等活用法に基づく指定活用団体として、休眠預金を活用した民間公益活動の促進を目的として設立された団体です。金融機関に預けられた休眠預金は、預金保険機構から指定活用団体へ交付され、そこから資金分配団体へ、更に資金分配団体から実行団体へと助成されます。
詳細はJANPIAのHPをご覧ください。https://www.janpia.or.jp/kyumin/