日本/国内災害(公開日:2021.09.30)
【報告】オンラインイベント「東日本大震災から10年、熊本地震から5年:いっしょに考えよう これからの防災」
セーブ・ザ・チルドレンは、8月21日(土)に、子どもたちと一緒に防災について考え、防災についての知識や情報を楽しく学べるオンラインイベントを開催しました。イベントには小学生とその保護者など、およそ70人が参加しました。
今年は、東日本大震災から10年、熊本地震から5年が経ちます。
セーブ・ザ・チルドレンは、地域の一員である子どもたちの声を聴きながら、岩手・宮城・福島県や熊本県で緊急・復興支援を行いました。
イベントでは、東日本大震災や熊本地震を経験し、セーブ・ザ・チルドレンと当時ともに活動した子どもや若者が、パネルディスカッションのゲストとして登壇。災害時・災害後に必要だったことや事前に準備すべきもの、大人たちにお願いしたいことなどについて話してくれました。
パネルディスカッションには、東日本大震災を経験し、当時岩手県山田町・陸前高田市、宮城県石巻市にそれぞれ住んでいた3人と、熊本地震を経験した益城町在住の2人の計5人が参加しました。
地震が起こった直後の状況について東日本大震災を経験したパネリストからは、
「当時は食品を買う場所が少なく御近所さんとの物々交換が助かりました。避難の際など助けてもらうこともあるため、普段から地域の人とのつながりを大切にするほうがいいと思います。」という地域の助け合いが重要だったという意見が出ました。
また、津波で家がなくなった人、そうでなかった人たちといった被災度合いの違いから差別や対応の違いを経験した話もありました。
必要な事前の準備という点では、熊本地震を経験したパネリストから、連絡手段の確保や避難場所の確認、寒さ対策などの必要性のほか、食後に口や手を拭きたい時や鼻をかむ時のため、ティッシュペーパーを非常用持ち出し袋に入れておく方が良いといった具体的なアイデアも出ました。
当時の経験から、大人や社会にしてほしかったことについては、
「子どもが気持ちや考えを伝えたり、相談したりする機会を確保してほしかったなと思います。」といった、子どものこころのケアに関することや、「大人だけで話を進めるのではなく、もっと積極的に小、中学生にアンケートなどで意見を聞いてほしかったです」といった子どもの意見を聞く機会の必要性があがる一方で、
「不安な毎日に、大学生や大人の方たちにたくさん声をかけてもらったことがうれしかったです。何気ない会話のやり取りを少しするだけでも心がホッとしました」と、大人との関りによって、気持ちが和らいだ経験など感謝の言葉も聞かれました。
災害時に、自分や周りの子どもが行った活動から、今の子どもたちができること、やったらいいと思うことについては、自分自身がふさぎこんでしまった経験から自分の気持ちを周りの大人にはきだすことの必要性や、自分自身を知ることで緊急時に自分の気持ちや体を守れるということ、自分の好きなことをすることで気持ちが楽になり、こころのケアにつながる、などの意見がありました。
ディスカッションの最後には、登壇した5人それぞれから、子どもの持つ力、日頃の安全確認や家族とのコミュニケーションの重要性に加えて、復興に関わった人たちへの感謝の言葉、震災を風化させないために経験を語り継いでいくことの重要性などについてメッセージが伝えられました。
イベントでは、このほか、防災についての知識や情報をクイズや工作を通して伝えたり、子どものこころのケアに関する動画を流すなど、参加者が楽しく防災について学ぶ機会となりました。
セーブ・ザ・チルドレンでは、過去の緊急・復興支援の知見から、今後も防災に関わる情報を子どもたちや周りの大人へ発信するとともに、子どもたちとともに活動を行っていきます。
■当日のイベントの様子はこちら
今年は、東日本大震災から10年、熊本地震から5年が経ちます。
セーブ・ザ・チルドレンは、地域の一員である子どもたちの声を聴きながら、岩手・宮城・福島県や熊本県で緊急・復興支援を行いました。
イベントでは、東日本大震災や熊本地震を経験し、セーブ・ザ・チルドレンと当時ともに活動した子どもや若者が、パネルディスカッションのゲストとして登壇。災害時・災害後に必要だったことや事前に準備すべきもの、大人たちにお願いしたいことなどについて話してくれました。
パネルディスカッションには、東日本大震災を経験し、当時岩手県山田町・陸前高田市、宮城県石巻市にそれぞれ住んでいた3人と、熊本地震を経験した益城町在住の2人の計5人が参加しました。
地震が起こった直後の状況について東日本大震災を経験したパネリストからは、
「当時は食品を買う場所が少なく御近所さんとの物々交換が助かりました。避難の際など助けてもらうこともあるため、普段から地域の人とのつながりを大切にするほうがいいと思います。」という地域の助け合いが重要だったという意見が出ました。
また、津波で家がなくなった人、そうでなかった人たちといった被災度合いの違いから差別や対応の違いを経験した話もありました。
必要な事前の準備という点では、熊本地震を経験したパネリストから、連絡手段の確保や避難場所の確認、寒さ対策などの必要性のほか、食後に口や手を拭きたい時や鼻をかむ時のため、ティッシュペーパーを非常用持ち出し袋に入れておく方が良いといった具体的なアイデアも出ました。
当時の経験から、大人や社会にしてほしかったことについては、
「子どもが気持ちや考えを伝えたり、相談したりする機会を確保してほしかったなと思います。」といった、子どものこころのケアに関することや、「大人だけで話を進めるのではなく、もっと積極的に小、中学生にアンケートなどで意見を聞いてほしかったです」といった子どもの意見を聞く機会の必要性があがる一方で、
「不安な毎日に、大学生や大人の方たちにたくさん声をかけてもらったことがうれしかったです。何気ない会話のやり取りを少しするだけでも心がホッとしました」と、大人との関りによって、気持ちが和らいだ経験など感謝の言葉も聞かれました。
災害時に、自分や周りの子どもが行った活動から、今の子どもたちができること、やったらいいと思うことについては、自分自身がふさぎこんでしまった経験から自分の気持ちを周りの大人にはきだすことの必要性や、自分自身を知ることで緊急時に自分の気持ちや体を守れるということ、自分の好きなことをすることで気持ちが楽になり、こころのケアにつながる、などの意見がありました。
ディスカッションの最後には、登壇した5人それぞれから、子どもの持つ力、日頃の安全確認や家族とのコミュニケーションの重要性に加えて、復興に関わった人たちへの感謝の言葉、震災を風化させないために経験を語り継いでいくことの重要性などについてメッセージが伝えられました。
イベントでは、このほか、防災についての知識や情報をクイズや工作を通して伝えたり、子どものこころのケアに関する動画を流すなど、参加者が楽しく防災について学ぶ機会となりました。
セーブ・ザ・チルドレンでは、過去の緊急・復興支援の知見から、今後も防災に関わる情報を子どもたちや周りの大人へ発信するとともに、子どもたちとともに活動を行っていきます。
■当日のイベントの様子はこちら