日本/国内災害(公開日:2021.02.18)
【休眠預金等活用法に基づく新型コロナウイルス対応緊急支援助成】実行団体向けに「衛生管理」オンライン講座を開催
セーブ・ザ・チルドレンは、休眠預金等活用法に基づくJANPIA(一般財団法人日本民間公益活動連携機構)による新型コロナウイルス対応緊急支援助成の資金分配団体として、コロナ禍でさまざまな困難を抱える子どもの学習支援、食の支援、虐待防止を柱とした「「新型コロナウイルス対応緊急支援助成〜社会的脆弱性の高い子どもの支援強化事業〜」を実施するため、17団体に助成を行っています。
2021年1月27日(水)、これら助成先団体を対象に「新型コロナウイルス感染拡大下での事業実施のための『衛生管理』」をテーマとしたオンライン講座を実施し、9団体が参加しました。
子ども支援団体が直面する悩み
全国に所在する実行団体は、日ごろ学習支援や食料支援、居場所事業など、さまざまな事業を通してコロナ禍で困窮する子どもへの支援を行っています。セーブ・ザ・チルドレンは、毎月のオンライン面談などで、各実行団体から、長期化するコロナ禍での感染症対策や感染判明後の対応などに苦慮する声を聴いていました。
医師の資格を持つセーブ・ザ・チルドレン支援企業の従業員が講師に
セーブ・ザ・チルドレンは、日ごろよりさまざまな企業と連携しながら活動しています。グローバルパートナー企業であるグラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)もその1つです。昨年より、GSKの協力で、全国の放課後児童クラブ(学童保育)に向けて同様の衛生管理講座を実施し、多くの参加者から好評を得ました。今回、実行団体からも同様の衛生管理講座へのニーズがあることをふまえ、講座の実現に至りました。
「リスクの低減とそこにかかる手間のバランスを考えることが大事」
1時間の講座では、9団体16人の実行団体が参加しました。冒頭に医師の資格をもつGSKの従業員の講師から、「感染のリスクを完全になくすことは難しく、どこまでのリスク、どこまでの手間なら許容範囲か、組織内で話し合うことが大事」などの基本的な考え方が示され、その後は事前に各団体から集まった質問に講師が回答する時間となりました。
参加した団体からの声
参加した実行団体からは、以下のような声が寄せられています。(原文から一部を抜粋)
「行政から来るさまざまな資料や、ネット、TVなどのSNS情報などから得ていた自分の知識の原点に返り、再認識する良い機会となった。」
「各団体の活動が社会的脆弱性の高い子ども対象で、活動がほぼ皆さん共通していたので、話題や質問事項がピンポイントで大変参考になりました。」
「コロナウイルスに関する医者や専門家のお話は、テレビ等で毎日情報収集していますが、一般的なので、今回のように子ども支援の現場での悩みや疑問に即したお話は、とても良かったです。」
このほかにも、現場に即した専門家のアドバイスが役立ったという声が多く寄せられ、今回のオンライン講座が各団体の不安感の軽減や今後の安心・安全な事業実施への一助となったと実感しています。
セーブ・ザ・チルドレンでは、引き続き、実行団体のみなさんと一緒に子どもの安心・安全を守る取り組みを強化していきます。
(報告:国内事業部助成事業担当 鳥塚早葵)
<JANPIA及び休眠預金等活用法について>
「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」(休眠預金等活用法)は2016年に成立した法律で、この法律に基づき、10年以上取引のない預金等(休眠預金等)を社会課題の解決や民間公益活動の促進のために活用する制度が2019年度より始まりました。JANPIA(一般財団法人日本民間公益活動連携機構)は休眠預金等活用法に基く指定活用団体として、休眠預金を活用した民間公益活動の促進を目的として設立された団体です。金融機関に預けられた休眠預金は、預金保険機構から指定活用団体へ交付され、そこから資金分配団体へ、更に資金分配団体から実行団体へと助成されます。
詳細はJANPIAのHPをご覧ください。https://www.janpia.or.jp/kyumin/