トップページ > スタッフブログ > 日本/国内災害 > 【「子どものための心理的応急処置(PFA)」講座実施:能登半島地震 緊急子ども支援】

日本/国内災害
(公開日:2024.01.26)

【「子どものための心理的応急処置(PFA)」講座実施:能登半島地震 緊急子ども支援】

 
セーブ・ザ・チルドレンは1月26日、石川県七尾市で、子どものための心理的応急処置(PFA)の講座を実施しました。七尾市の学童保育支援員9人が参加し、グループワークも交えながら、緊急時の子どもへの対応について、理解を深める機会となりました。



子どものための心理的応急処置は、心理や精神保健の専門家でなくても、誰もが使える、緊急下の子どものこころの応急手当です。

講座は七尾市からの要請を受け、セーブ・ザ・チルドレンが主催し、日本赤十字社で「こころのケアコーディネーター」を務める臨床心理士・公認心理士の森光玲雄氏が講師を務めました。

災害などの危機的な出来事に直面した子どもたちは、大人とは異なる反応や考えを示したり、特有のニーズが生じることがあります。

グループワークでは、学校の近くで火事が起きたと仮定し、年齢など認知発達段階ごとに子どもたちの反応や行動を考えました。
「泣くことしかできない子もいる」や、「自分の想いを言えないような子どもが気になる」とさまざまな声がありました。

またセーブ・ザ・チルドレンのスタッフも、能登半島地震の支援活動の中で、地震が発生した際の年代ごとの子どもの反応の違いなどを説明しました。



災害後に子どもたちが「津波ごっこ」や「地震ごっこ」などをして遊ぶことがあります。その背景には、子どもは大人のように言語的に表現して整理していくことが難しいという面があるからだと考えられています。

こうした行動は受けたショックを遊びの中で解消していく子どもなりの手段であり、不謹慎だと止めずに見守ることが重要だという説明がありました。

森光さんは、準備・見る・聴く・つなぐというPFAの行動原則に沿って、詳しい対応を説明し、「こういうことが起こるという知識を事前にインプットしておくことで、その場で気付くことができます。地域にいる皆さんにこういう目を持っていただくことが、子どもの支えになります」と伝えました。

加えて、地震の影響が長期化する中、支援者自身がリラックスをするための、セルフケアとして呼吸法や筋肉弛緩法などの紹介もありました。



参加者からは、子どもへの対応に関する質問も相次ぎ、「大人がすべてやってあげるのではなく、子どもが自分の力で問題を解決することをサポートしたい」、「他の支援員にも学んだことを伝えたい」といった声が聞かれました。

セーブ・ザ・チルドレンは、引き続き子どものためのPFA研修の実施や、地震の影響によりさまざまな状況にある子どもたちへ必要な支援を届けていくために、継続して活動を行っていきます。
--------------------------------------------------------
能登半島地震 緊急子ども支援へご寄付をお願いいたします。
https://bit.ly/3Sj8AKu

 

あなたのご支援が子どもたちの未来を支えます

もっと見る

月々1500円から、自分に合った金額で子どもの支援ができます。
定期的に年次報告書や会報誌をお送りしています。

1回から無理なくご支援いただけます。

PAGE TOP