日本/国内災害(公開日:2023.08.31)
【活動報告】熊本県球磨村で子ども向け防災学習を実施しました
2023年8月3日、熊本県球磨村が行う夏休みアフタースクール事業の一環で、出前講座「防災学習」を実施しました。
球磨村は2020年7月豪雨で、球磨川が氾濫し、甚大な人的・物的被害があった地域です。球磨村に向かう道中、球磨川沿いに残されていた建物(くま村湯の駅は被災以降、営業を停止中)の前を通りましたが、2階の窓ガラスや壁が破損しており、洪水被害の甚大さを物語っていました。
(建物を正面から見た様子。建物の裏手に球磨川が流れていて、2020年7月豪雨時は建物全体が浸水する高さまで水が上がってきたとのことです)
セーブ・ザ・チルドレンは当時、7月豪雨の影響を受けた福岡県、熊本県、大分県、佐賀県の現地の子ども・子育て支援団体などと協力しながら、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、被災地域にスタッフを派遣せず、遠隔で支援活動を実施しました。(くわしい活動報告はこちら)
球磨村の学校には学びの環境整備として、ホワイトボードや文房具などを提供しました。今回は球磨村教育委員会からの依頼により、子どもたちと「防災学習」を行いました。
防災カードゲーム「みんなで遊んでたすカルテット」
出前講座には小学5年生、6年生の子ども19人が参加し、防災に関するクイズや体を動かすアクティビティの後、4グループに分かれて防災カードゲーム「みんなで遊んで たすカルテット」で遊びました。
「みんなで遊んで たすカルテット」は、セーブ・ザ・チルドレンと防災活動に取り組むNPO法人プラス・アーツが協働で作成した、東日本大震災の教訓を盛り込んだ子ども向け防災教育教材のひとつです。(くわしくはこちら)
「地震」「津波」「火事」「サバイバル」「被災生活」「病気の予防」「防災の基本」など防災に関するテーマのほか、「みんなで協力」「自分を守る」「子どもの権利」といったテーマも入っています。各テーマのカードは4枚組1セットで、この4枚組のカードを、参加者同士で交換しながらそろえていくゲームです。
実施後の子どもたちからは、「カードゲームが4つあつめられてうれしかった」、「カードゲームでいろいろなことをしりながらたのしめた」などの感想があり、カードに書かれている災害時に役立つ情報や、東日本大震災の教訓を読んで、楽しみながら防災の知識を学びました。
非常用持ち出し袋の中身について
出前講座の後半では2グループに分かれて、非常用持ち出し袋の中から順番に中身を1つずつ取り出し、どういったものが入っているかを子どもたち自身で確認しました。
それぞれの中身が災害時にどのように役立つかをみんなで理解した後、自分が非常用持ち出し袋に追加したいアイテムを考え、各自ふせんに書き出しました。
すると、「さいふ」「保険証」「ハザードマップ」「ヘルメット」「うんどうぐつ」「おもちゃ(カードゲーム、ゲーム機)」など、貴重品から避難時に役立つものなど、さまざまな意見があがりました。
次に、アフタースクールの活動中に地震が起きるなど、複数人で避難する際に必要な非常用持ち出し袋の追加品をグループで考え、全体に発表しました。
「みんなで遊べる遊び道具としてボールをいれる」「みんなに大事な話が伝わるようにメガホンを入れる」「モバイルバッテリー」「保存食100個」「救急箱」など、個人で必要なアイテムとは少し異なり、みんなが利用できる物品のアイデアが出てきました。
出前講座終了後、参加した子どもたちからは、「非常用持ち出し袋を準備していなかったので準備したい」「防災についてくわしくなれた」、「防災についてもっとしらべたいと思った」、「災害がある前などに準備をすることや災害に対して何が大切なのかが分かった」などの声があり、講座をきっかけに今まで以上に防災について関心が高まった様子が伺えました。
今回参加した子どもの中には、非常用持ち出し袋を初めて見た子もいたかもしれません。災害に備える際は、大人だけでなく子どもも一緒になって考えることが大切です。子どもが日頃から防災活動に関わることで、いざという時の行動や心理的な備えにつながります。
出前講座で使用した子どもにやさしい非常用持ち出し袋のチェックリストや、その他災害への備えに役立つ情報を、セーブ・ザ・チルドレンのサイトにまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
子どもにやさしい防災のサイト
(国内事業部 今井 知恵子)
球磨村は2020年7月豪雨で、球磨川が氾濫し、甚大な人的・物的被害があった地域です。球磨村に向かう道中、球磨川沿いに残されていた建物(くま村湯の駅は被災以降、営業を停止中)の前を通りましたが、2階の窓ガラスや壁が破損しており、洪水被害の甚大さを物語っていました。
(建物を正面から見た様子。建物の裏手に球磨川が流れていて、2020年7月豪雨時は建物全体が浸水する高さまで水が上がってきたとのことです)
セーブ・ザ・チルドレンは当時、7月豪雨の影響を受けた福岡県、熊本県、大分県、佐賀県の現地の子ども・子育て支援団体などと協力しながら、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、被災地域にスタッフを派遣せず、遠隔で支援活動を実施しました。(くわしい活動報告はこちら)
球磨村の学校には学びの環境整備として、ホワイトボードや文房具などを提供しました。今回は球磨村教育委員会からの依頼により、子どもたちと「防災学習」を行いました。
防災カードゲーム「みんなで遊んでたすカルテット」
出前講座には小学5年生、6年生の子ども19人が参加し、防災に関するクイズや体を動かすアクティビティの後、4グループに分かれて防災カードゲーム「みんなで遊んで たすカルテット」で遊びました。
「みんなで遊んで たすカルテット」は、セーブ・ザ・チルドレンと防災活動に取り組むNPO法人プラス・アーツが協働で作成した、東日本大震災の教訓を盛り込んだ子ども向け防災教育教材のひとつです。(くわしくはこちら)
「地震」「津波」「火事」「サバイバル」「被災生活」「病気の予防」「防災の基本」など防災に関するテーマのほか、「みんなで協力」「自分を守る」「子どもの権利」といったテーマも入っています。各テーマのカードは4枚組1セットで、この4枚組のカードを、参加者同士で交換しながらそろえていくゲームです。
実施後の子どもたちからは、「カードゲームが4つあつめられてうれしかった」、「カードゲームでいろいろなことをしりながらたのしめた」などの感想があり、カードに書かれている災害時に役立つ情報や、東日本大震災の教訓を読んで、楽しみながら防災の知識を学びました。
非常用持ち出し袋の中身について
出前講座の後半では2グループに分かれて、非常用持ち出し袋の中から順番に中身を1つずつ取り出し、どういったものが入っているかを子どもたち自身で確認しました。
それぞれの中身が災害時にどのように役立つかをみんなで理解した後、自分が非常用持ち出し袋に追加したいアイテムを考え、各自ふせんに書き出しました。
すると、「さいふ」「保険証」「ハザードマップ」「ヘルメット」「うんどうぐつ」「おもちゃ(カードゲーム、ゲーム機)」など、貴重品から避難時に役立つものなど、さまざまな意見があがりました。
次に、アフタースクールの活動中に地震が起きるなど、複数人で避難する際に必要な非常用持ち出し袋の追加品をグループで考え、全体に発表しました。
「みんなで遊べる遊び道具としてボールをいれる」「みんなに大事な話が伝わるようにメガホンを入れる」「モバイルバッテリー」「保存食100個」「救急箱」など、個人で必要なアイテムとは少し異なり、みんなが利用できる物品のアイデアが出てきました。
出前講座終了後、参加した子どもたちからは、「非常用持ち出し袋を準備していなかったので準備したい」「防災についてくわしくなれた」、「防災についてもっとしらべたいと思った」、「災害がある前などに準備をすることや災害に対して何が大切なのかが分かった」などの声があり、講座をきっかけに今まで以上に防災について関心が高まった様子が伺えました。
今回参加した子どもの中には、非常用持ち出し袋を初めて見た子もいたかもしれません。災害に備える際は、大人だけでなく子どもも一緒になって考えることが大切です。子どもが日頃から防災活動に関わることで、いざという時の行動や心理的な備えにつながります。
出前講座で使用した子どもにやさしい非常用持ち出し袋のチェックリストや、その他災害への備えに役立つ情報を、セーブ・ザ・チルドレンのサイトにまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
子どもにやさしい防災のサイト
(国内事業部 今井 知恵子)