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アドボカシー
(公開日:2021.02.04)

命の危機に直面する子どもは8ヶ国で6,000万人に

 

イエメンに住むハイファさん(写真)は生後11ヶ月で、重度の急性栄養不良に苦しんでいます。彼女の体重はわずか2.7kgですが、本来その月齢であれば6.4kgである必要があります。


生後11ヶ月のハイファさん(イエメン)は、重度の急性栄養不良に苦しんでいる



ハイファさんの家族は、普段は朝食と夕食にお茶とパンだけ、たまに昼食に卵を食べることもあります。母親のロペアさんは、セーブ・ザ・チルドレンに次のように語っています。
「ハイファが生後3ヶ月のときに病院に連れて行きました。栄養不良であるといわれ、これまで何度か治療を受けましたが、悪化の一途をたどっていました。 病気になってから完治することはなく、この先治療を受けても決して回復しないだろうと思っています。将来この子が元気になって歩けるようになることだけが望みです。」


ハイファさんは、現在セーブ・ザ・チルドレンが支援するイエメン南西部タイズ県にある病院で治療を受けています。


国連の発表によると、2021年に人道支援を必要とする人は、2億3,500万人以上にのぼり、そのうち半数は子どもたちです[1]。昨年は、1億7,000万人だったことから、この1年足らずで1.4倍に急増しました。そして、世界中で人道支援を必要とする子どもたち約1億1,770万人の半数にあたる6,000万人[2]が、8ヶ国に住んでいます。その8ヶ国とは、イエメン、コンゴ民主共和国、エチオピア、アフガニスタン、スーダン、シリア、パキスタン、ナイジェリアです。



さらに、新型コロナウイルス感染症の影響で収入を失い貧困に陥る家庭も多く、深刻な食料不足に苦しむ子どもも増えました。また、休校により3億人以上の子どもたちの教育に影響が出ており、家庭での虐待や搾取、児童婚、学校からのドロップアウトなどのリスクに晒される子どもも増えています[3]


セーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちの生きる・育つ・守られる・参加する「子どもの権利」を守るため、37ヶ国940万人の子どもたちを含む1,570万人に支援を届ける、7億6,900万米ドル(約797億円)の支援計画を発表しました[4]



私たちは、貧困家庭に対する経済的支援のほか、栄養価の高い食事や安全な水、保健医療へのアクセスの確保、また暴力、搾取、虐待などから子どもたちを守り、子どもたちが安心して学び続けることができるよう取り組んでいます。そして、すべての支援において、特に少女と女性のエンパワーメントに力を入れ、支援や各種サービスを平等に利用できるようにします。


[1] https://reliefweb.int/report/world/un-and-partners-release-record-humanitarian-response-plan-covid-19-wreaks-havoc-enar
[2]An estimated total of 60,237,000 children will need humanitarian assistance in Yemen, Ethiopia, DRC, Afghanistan, Sudan, Syria, Pakistan, and Nigeria. The figure based on info from national HRP’s, or was calculated by extrapolating the under-18 populations in the countries for which detailed national HRP data was not yet available, using UN data on the total number of people in need.
[3] https://en.unesco.org/covid19/educationresponse
[4] https://resourcecentre.savethechildren.net/library/save-childrens-humanitarian-plan-2021-children-cannot-wait


 

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