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アドボカシー
(公開日:2023.04.10)

【活動報告】ECWヤスミン・シェリフ事務局長来日−緊急下の教育の重要性を訴える

 
2023年3月7日、8日の2日間にわたって、紛争などの緊急下の教育支援に特化した、国連の基金である「教育を後回しにはできない基金(Education Cannot Wait:ECW)」のヤスミン・シェリフ事務局長が来日しました。セーブ・ザ・チルドレンは、ヤスミン事務局長が参加するイベントや各所への訪問に協力しました。



2023年2月に開催されたECWのハイレベル増資会合では、イタリアが初の拠出を発表するなど、全17の政府・機関が、ECWへ8億2,600万ドル(約1,100億円)を超す資金拠出を表明しました。その一方で、G7でECWに資金拠出していないのは、日本だけとなります。

5月にはG7広島サミットも控えており、昨年9月に行われた国連教育変革サミットで、アジアで唯一の教育チャンピオン*に就任し、人づくり・教育への投資を掲げる岸田首相と日本政府に対する期待が高まっていることから、今回の来日にいたりました。

来日中は、3月8日に議員会館にて開催された国際会議へ出席しました。この会議は、「教育のためのグローバルパートナーシップ(Global Partnership for Education:GPE)」による国際教育協力勉強会の特別セッションとして、GPEのラウラ・フリジェンティCEOとECWヤスミン事務局長のトップ対談を中心に実施されました。

複数の政党から国会議員が出席して議論に参加したほか、フィンランド政府からの発表、日本のユース、外務省、国際協力機構(JICA)、NGO、専門家も参加しました。(写真)

冒頭、公明党の山口代表からあいさつがありました。
「GPE、ECWの2つの機関は、今国際社会の中で、教育が行き届いていない人々に対して機会を作るという実績を積み重ねてきた。社会のための教育ではなく、教育のための社会を築いていくことが重要である。これからも、教育の機会を持てない子どもがいるところに日本が支援をし、国際社会における成果をあげていきたいと思う」といったコメントがありました。

続いて、ラウラ氏から岸田首相の教育チャンピオンとしての役割を期待し、G7の最も重要な課題として教育を取り上げる必要性について訴えました。

その後、ヤスミン氏が紛争や気候変動などの危機下において、子どもを守るという視点から教育の役割を説明し、GPEとECWそれぞれが持っている強みをいかし、連携していくことが大事であると話しました。

勉強会に参加した議員や外務省、ユース、専門家から、教育支援の重要性や国際機関との連携の強化、日本の支援のあり方などについて活発な意見が出されました。

*2022年国連総会にて、5ヶ国の首脳が「教育チャンピオン」に任命され、アジアからは唯一、岸田首相が任命されました。



今回の来日にあたっては、国会議員や省庁なども訪問しました。

自民党青年局と緊急下の子どもたちの教育支援に対して、ECWの果たす役割と具体的な行動について、ヤスミン氏と議員、ユースが意見交換を行ったほか、報道機関の取材や教育支援を実施するNGOとの会合も実施しました。加えて、武井俊輔外務副大臣を表敬訪問し、日本政府による教育支援の拡充を訴えました。



セーブ・ザ・チルドレンは、引き続きECWと連携し、紛争や自然災害などの緊急下における人道支援において後回しにされがちな子どもたちの教育について、危機に直面した子どもたちが取り残されることなく、教育を受ける権利を享受しつづけることができるよう、緊急下の教育への支援拡充を日本政府に働きかけていきます。

 

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