アドボカシー(公開日:2021.05.18)
【声明】イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区間の衝突に対するセーブ・ザ・チルドレンの声明
セーブ・ザ・チルドレンは、パレスチナ自治区ガザ地区などにおいて市民・子どもたちが命を落としている状況に対し、これ以上犠牲者が出ないよう、市民・子どもたちへの攻撃をただちにやめることを強く求めます。
5月10日にイスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区の間で衝突が勃発して以降、子どもを含む多数の犠牲者や負傷者が出ています。先週、ガザ地区では58人の子どもが、イスラエル南部では2人の子どもが死亡しました。また、同地区では366人の子どもを含む1,000人以上が負傷しており、これは、5月14日以降、1時間におよそ3人の子どもが負傷していることになります。
そして、私たちが確認できた範囲だけでも、少なくとも、ガザ地区にある学校31校と、保健医療施設が空爆を受けました。この31校で学ぶ子どもたちは2万4,000人以上おり、子どもたちの教育にも深刻な影響が及んでいます。イスラエル南部でも、ロケット弾により1校が被害を受け、またすべての学校教育が停止されたため数千人の子どもたちに影響がでています。
セーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちの命を守るために、ガザ地区の封鎖を早急に解除することを求めます。イスラエル政府をはじめとするすべての当事者は、人道支援団体が子どもたちに救命処置を施すことができるよう、そして必要な物資や燃料を迅速に届けられるように対処する必要があります。
国連安全保障理事会のメンバーをはじめとする国際社会は、すべての当事者と協力して、即時の停戦を実現すべきです。また、学校や教育機関への攻撃も許されない行為です。学校を攻撃したり、軍事目的で利用したりしないことを求める国際的な政治宣言、「学校保護宣言」を尊重し、子どもと教育の安全を確保するために迅速な行動を起こしてください。
このような暴力の根本的な原因を解決するため、パレスチナおよびイスラエルの子どもたちの平等な権利を保障する、双方にとって公正な解決策を模索することが重要です。紛争が今後起こらないための唯一の方策として、数十年に及ぶ占領が終結に向かうよう模索することも必要です。
セーブ・ザ・チルドレンは、紛争の根本原因に取り組み、パレスチナやイスラエルに住むすべての子どもたちが平和に暮らせるための措置を今すぐ講じることを要請します。