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アドボカシー
(公開日:2021.08.06)

東京栄養サミット2021に向けて―母乳育児を促進する9つのコミットメント

 
8月1日から7日は、世界中で母乳育児の促進と乳幼児の栄養改善を目指す「世界母乳育児週間」です。母乳育児を促進することは、子どもの命を守るために大変重要です。特に、生後1時間以内に母乳育児を開始し、生後6ヶ月間は完全母乳育児を行い、2歳まで母乳育児を続けることで、世界で年間82万3,000人の5歳未満の子どもの命が救われます。


2021年は「成長のための栄養:行動の年」と呼ばれ、12月に日本政府が主催する東京栄養サミットをはじめ、9月の国連食料システムサミットなど、栄養へのコミットメントを促進するための重要な年となります。

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は、特に最も脆弱なコミュニティに大きな影響と被害を及ぼしています。各国政府や支援国、支援機関、市民社会、民間企業など、すべての関係者が、世界的な栄養不良の状況を止めるための行動を起こし、具体的な行動を示すことが重要です。

子どもの命を救い、費用対効果が高い母乳育児は、栄養の危機に取り組むための重要なテーマです。各国政府およびその他ステークホルダーは、母乳育児を継続し、促進し、支援する行動に取り組むことが求められます。セーブ・ザ・チルドレンも参加するGlobal Breastfeeding Collectiveおよびユニセフと世界保健機関(WHO)は、「成長のための栄養:行動の年」および東京栄養サミットに向けて、母乳育児に関する以下の9つのコミットメント分野を挙げ、それを進めるための具体策に関する政策概要を発表しました。

<母乳育児の9つのコミットメント>
1.生後6ヶ月までの完全母乳育児と、2歳およびそれ以降の継続的な母乳育児の継続、促進、支援の確保
2.母乳代替品のマーケティングに関する国際規準およびその後の世界保健総会決議のすべての条項を網羅する法律の制定、モニタリング、および施行
3.インフォーマル・セクター(非公式な経済活動部門)における規定も含め、公的資金で100%保障される少なくとも18週間の出産休暇を規定する法律の制定
4.生後2歳までの母乳育児率を向上させるための資金の増額
5.乳幼児への授乳と摂食に関する熟練した医療従事者による質の高いカウンセリングの提供(医療従事者と母親の間に、最低6回の出産前、周産期、産後のコンタクトの確保)
6.病気および脆弱な新生児に母乳を与えることを含め、すべての産科医療施設の標準的なケアとしての「母乳育児成功のための10カ条」の統合
7.女性が母乳育児を開始し、維持することを支援する地域プログラムの提供
8.国内および国際的な母乳育児の目標達成に向けた政策、プログラム、および資金確保の進捗状況のモニタリング、追跡および報告の実施
9.緊急時の政策、準備、対応計画への乳幼児の授乳・摂食の包含とモニタリングの実施

母乳育児の9つのコミットメントを進めるための具体的な方法については、以下の政策概要をご参照ください。

母乳育児の9つのコミットメントー政策概要(英語)
母乳育児の9つのコミットメントを進めるための具体策(政策概要の一部和訳)

 

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