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アドボカシー
(公開日:2023.04.20)

G7広島サミットに向けたセーブ・ザ・チルドレンの要望書

 

今年は日本政府がG7サミットの議長国となり、5月19日から21日にG7広島サミットが開催されます。 
紛争や気候変動、そして世界的な経済不況による複合的な危機の中で、子どもたちの生きる権利、守られる権利、教育を受ける権利は、脅威に晒されています。


イエメンの国内避難民キャンプで重度急性栄養不良の治療を受ける1歳のラジャさん

増大する食料不足に対応するため、家族はやむなく子どもたちを学校に通うのをやめさせたり、働かせたり、幼い少女を結婚させるなど、絶望的な手段をとっています。

紛争の影響を受けた地域では、安全であるはずの学校や住み慣れた家が攻撃され、避難を余儀なくされたり、食料と安全の確保との引き換えに、兵士にならざるを得ない子どもたちがいたり、壊滅的な暴力と危害に晒される子どもたちもいます。

また、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、脆弱な立場に置かれた子どもたちやコミュニティの人たちが必要とする保健医療サービスを利用できない不平等な状況がさらに拡大しました。

セーブ・ザ・チルドレンは、日本政府をはじめとするG7のリーダーが、未曾有の人道支援ニーズに対応し、支援を迅速に拡大するとともに、危機を未然に回避するための協調行動を含む、次のコミットメントを示すことを求めます。

1.飢餓と食料不安の緊急ニーズに対応するための資金および支援の拡大
2.国内およびローカルなアクターによる先行的行動への投資と根本原因への対処
3.紛争下および長引く危機下の子どもたちへの教育支援の拡大

さらに、私たちは、日本政府がすべての人の保健医療サービスへのアクセスを確保するユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成と世界的な健康危機に対する予防・備え・対応の強化をG7における優先議題としていることを歓迎し、9月に国連総会で開催されるUHCおよびパンデミックのハイレベル会合に向けて、政策と資金を含む以下のコミットメントが示されることを期待しています。

1. UHC と衡平性の実現へのコミットメント
2. 世界的な健康危機から人々をより効果的に守り、予防、備え、対応を強化することへのコミットメント
3. UHCを達成し、パンデミックへの備えと対応を強化するための援助公約の遵守と資金調達へのコミットメント

G7は、世界で最も豊かな国々として、国や地域間の格差を是正し、脆弱な立場に置かれた子どもたちの飢餓や緊急下の教育を含む人道支援ニーズに対応し、健康への権利を実現する特別な責任を負っています。

日本政府がG7議長国として力強いリーダーシップを発揮し、複合的な危機がもたらす世界的な影響に対応するためのコミットメントがG7により表明されることを期待します。

G7広島サミットに向けたセーブ・ザ・チルドレンの要望書はこちら:
人道支援に関する要望書
グローバルヘルスに関する要望書

なお、G7サミットに先がけ、4月13日・14日に、日本および国際的な市民社会によるCivil 7(C7)サミットが開催されました。4月12日には、C7政策提言書が岸田総理に提出されました。セーブ・ザ・チルドレンは、「国際保健」および「人道支援と紛争」ワーキング・グループに参加し、政策提言書の策定にも関わりました。



 

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