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アドボカシー
(公開日:2021.06.11)

【児童労働反対世界デー】児童労働の撤廃に向けて―セーブ・ザ・チルドレンの「行動誓約」

 

6月12日は「児童労働反対世界デー」。また、2021年は、児童労働を撤廃するために国連が定めた「児童労働撤廃国際年」です。



ネパールのレンガ工場で働く子どもたち

国連労働機関(ILO)の報告によると、現在、世界では推定1億5,200万人の子どもたちが児童労働に従事しており、そのうち約半数の7,300万人が危険で有害な児童労働に従事しているといわれています。

なぜ、これだけ多くの子どもたちが働いているのでしょうか。児童労働の主な原因として、貧困があります。親の収入が低い、あるいは失業などで家計が立ち行かなくなることで、子どもが家計を支えるために働かなければならない状況に陥ります。

また、近くに学校がない、通学手段がないといった教育機会の欠如、女子は教育を受けなくても良いといった差別的な考え方、親が教育を受けていないことによる無関心、児童労働を当然視する地域社会、武力紛争や自然災害による社会の混乱なども、児童労働につながっています。

加えて、消費者がより安価な商品を求めることで、商品市場における価格競争が起こり、途上国の生産者が低い賃金で劣悪な環境で働かされる構造も児童労働の根本的な原因のひとつです。

新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は、世界経済に壊滅的な影響を与え、世界銀行などの報告によると、最大1億5,000万人が貧困に陥っていると推定されています。
多くの子どもたちが学校に通えておらず、また家族の経済的負担は大きくなっています。こうした状況は、何百万人もの子どもたちを児童労働に追いやり、これまでの長年の児童労働問題への取り組みの進捗が逆戻りしてしまう恐れがあります。サプライチェーン(供給網)が世界に広がり、複雑化する今、日本の企業にとっても無関係の問題ではありません。

ILOは、持続可能な開発目標(SDGs)の目標8のターゲット7が掲げる2025年までのあらゆる形態の児童労働の撤廃に取り組むAlliance 8.7のパートナーに対し、「行動の誓い*」を立てることを呼びかけています。これは、政府と企業、NGOなどが連携し、子どもの権利と安全を守るための行動を起こす重要な機会です。

セーブ・ザ・チルドレンは、組織全体で児童労働の問題に取り組み、家族の経済的な回復力とセーフティーネット、子どもの教育と学びへの機会の保障、サプライチェーンにおける児童労働の解決のための仕組みづくりに焦点を当てて行動します。
*Action Pledge:「行動誓約」や「アクションの誓い」と訳されていることもあります。

■セーブ・ザ・チルドレンの「行動誓約」(日本語)はこちら
■セーブ・ザ・チルドレンの「行動誓約」(英語)はこちら


 

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