アドボカシー(公開日:2022.06.29)
【声明】G7サミットをうけて:飢餓への対応の「小さな一歩」だが、より大きな支援が必要
(2022年6月28日ドイツ発)セーブ・ザ・チルドレンは、G7首脳が、飢餓の危機から今すぐ命を救うための支援として「食料安全保障のためのグローバル・アライアンス」を通して世界の食料と栄養安全保障の向上に新たに45億ドル(約6,126億円)の資金拠出を約束したことを歓迎します。しかし、求められていたのは、栄養治療食の提供を含む、より栄養に焦点を置き、重度の栄養不良状態にある子どもたちの命を救い、栄養不良に陥る人を増やさないための包括的な支援であり、このような支援が示されなかったことは残念です。
さらに、G7は、残念ながら、周期的で予測可能で、かつ何百万人もの命を脅かす危機に取り組むためのより長期的な行動を約束しませんでした。これには気候変動と紛争も含まれます。戦略的にこれらの危機の根本原因を解決することなく、危機が起きてから単に受動的に対処するだけでは、人命と資金の両面で、さらに大きな犠牲を払うことになると思料します。
早期かつ先行的な行動への投資、迅速かつ柔軟な援助を最もそれらを必要とする地域の人々に届けることによるコミュニティのレジリエンス(回復力)強化、そして危機的事態に対応する保健、栄養、および社会的保護システムの拡充が、このような事態を再び起こさないために不可欠です。
命を救い、子どもたちの未来を守るための猶予はまだあります。しかし、G7で約束されたよりもはるかに大きな支援が必要です。飢餓への対応の小さな一歩は示されましたが、まだ十分ではありません。