アドボカシー(公開日:2010.08.02)
子どもの権利委員会の勧告を受けて:院内集会で発言。 (2010.08.02)
7月29日、新しい参議院議員会館において、国会議員を対象とした院内セミナーが行われました。今回は、6月20日に最終案が出された国連子どもの権利委員会からの総括所見*(勧告)を受けて、日本の子どもたちの状況について、今後どのように何をすべきか?ということを、市民社会、国会議員、そして関係省庁の3者が一堂に会して、話し合われました。
* 子どもの権利条約 第3回総括所見 正式版 2010年6月20日 連絡会議日本語訳.doc (セーブ・ザ・チルドレンも一部執筆をしたNGOレポート連絡会議による最終見解訳です)
■ セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンも発言をしました。
セーブ・ザ・チルドレンもこの日は、 Speaking Out Against Poverty で取り組んでいる「子どもの貧困」問題と、「児童ポルノ」問題に関して発言。大河原雅子議員、小宮山洋子議員、神本美恵子議員をはじめとした10人近くの国会議員のほか、5月の本審査でジュネーブへ渡航した関係省庁に向けて、今後の日本政府としての取り組みに関する意見と要望を直接伝える機会となりました。
【子どもの貧困》 (詳しくはこちらもご参照ください)
?子どもの貧困に関する実態把握、?子どもの貧困の削減へ向けた国内政策の具体的な目標の設定、?削減計画の設定とその実行について、子どもの権利条約に基づいて、権利の主体者である子どもの最善の利益、子どもの意見の尊重をしっかりとするために、当事者である子どもたちの参加を保障する措置をとることを求めました。
【児童ポルノ】 (詳しくはこちらもご参照ください)
?子どもたち自身が自らを守ることができるように、子どもたちに教育を提供すること、?子どもたちが?のように教育を受けた上で、子どもたちの意見を聴くこと、?実在の子どもを対象としたポルノについては子どもの人権侵害であることを踏まえたすべての必要な違法化をすること、?実在しない子どもを対象とする子どものポルノについても(国際的な理解を踏まえ)一定の規制をすること、?子どもポルノの被害者の保護について、「子どもに優しい」司法手続きの導入をすること、?2010年7月に発行した欧州評議会への早期署名・批准をすること、?児童ポルノ法の改正と並行して、国内の救済制度の整備を進めること、を求めました。
■ 2016年の次回の報告に向けて
日本政府は、「子どもの権利条約」の批准以来、国連子どもの権利委員会に対して3回の報告を行ってきました。今回、委員会から再度指摘を受けた問題、新たに指摘を受けた問題など、日本の子どもたちを取り巻く状況について、子どもの権利の視点からしっかりと振り返り、今後の活動に活かしていくことが、求められています。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、今回一緒に活動をした子ども支援に関わる関係団体のみなさんと手をつなぎながら、日本政府への働きかけを強めていきます。