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アドボカシー
(公開日:2022.09.15)

【開催報告・アンケート結果発表】子ども・ユースキャラバン2022 in 青森&名古屋を開催しました

 

セーブ・ザ・チルドレンは、20234月に設置されるこども家庭庁の準備過程に子どもやユースのみなさんの声を届けるために、子どもと政治家など、子ども政策に関わる大人が意見交換を行う「子ども・ユースキャラバン 2022」を今年、全国4ヶ所で開催します。


その第1回目となるイベントを、730日に青森県青森市で、第2回は8月9日に愛知県名古屋市で開催しました。



青森では青森県内各地から、名古屋では愛知・岐阜県内の7市町村から、それぞれ約30人の子どもとユースが参加し、前半は子どもの権利やこども家庭庁の目的・役割についてアクティビティなどを通して学び、後半は地域で子どものための活動に携わる大人のファシリテーションのもと、日々の困りごとや子どもが声をあげやすい環境、子ども政策に対する期待などについて、国会議員や地方議員、子ども政策に関わる大人と意見交換をしました。


今回はイベントに参加した子どもと大人の声を紹介します。

<全文はこちら


【子どもたちは学校に関して多くのモヤモヤを抱えている】

ふだんの生活で気になっていることや、大人の人たちに言いたいモヤモヤについて書いてみるというアクティビティを通して、子どもたちからは、日常生活のさまざまな場面で理不尽なルールが決められていること、ルールを自分たちで決められないことなどがモヤモヤとして挙げられました。


具体的には、多くの子どもたちが長い時間を過ごす学校に関してモヤモヤを抱えており(全体の62%:校則・ルール、いじめ・悩み、学校生活、学校以外の選択肢について)、その中でも特に校則についての悩み(27%)が多く、校則を入学前に知りたい、自分たちで改良できるようになりたいなどの意見がありました。また、いじめについて(16%)も、悩みを言っても改善されない、困っている人がいてもどうしたらいいのかわからないことに、子どもたちがモヤモヤを感じていることがわかりました。社会について(29%)の悩みでは、多様性・やりたいことを認めて欲しい、経済的な支援をしてほしいなどの声が寄せられました。それ以外にも、公園などの公共施設の地域間格差や、学校を自分で選べないことなど、自分で決められないことについての悩み(8%)も聴かれました。

「モヤモヤを言葉にしてみよう」のワークシートの回答から集計




【子どもたちが相談しやすいのは信用できる人・秘密を守る人・否定せず理解してくれる人・普段からよく話す人】

どのような人・場所であれば、「相談しやすい/話してもよさそう」と思いますか?という質問に対して、子どもたちが相談しやすいのは「信用できる人・秘密を守る人・否定せず理解してくれる人・普段からよく話す人」で、具体的には友だちや、スクールカウンセラー、親などが挙げられました。


 子どもの権利について初めて知った子どもが多い】

子どもの権利について、沢山の権利が世界中のどんな子どもにも認められていることを初めて知ったという参加者が多かったほか、権利の主体として、子ども自身が権利について知ることが大事という声もありました。




【子どもの意見が政策決定者に聴かれる機会は少ない】

「議員や政策を決める人たち/子どもと話す機会はこれまでにもありましたか?」という質問に対して、子どもの約9割が、議員や政策決定者と話す機会はほぼない(今回がはじめて・これまでに1〜2回)と回答し、また、政策決定者も半数以上(55%) が業務内で子どもと話すのは「今回がはじめて・これまでに1〜2回だけ」と回答しました。このことから、現状、子どもと議員や政策決定者が対話し、お互いの意見を聴く機会がほとんどないことがわかります。


また、政治家に対して、「あまり・まったく意見を言いやすくない・わからない」と回答した子どもたちは約4割で、理由として、そもそも政治家と会う機会がない・どのように話せばいいかわからないことを挙げました。この結果から、子どもの意見を聴くためには、政策決定者が子どもの声を聴く機会を意識的に増やすことが必要であることが示されました。




【こども家庭庁に期待するのは、子どもの意見をしっかり聴くこと、意見表明ができる仕組みや機会を増やすこと】

子どもたちがこども家庭庁に期待するのは、子どもの意見をしっかり聴くこと、意見表明ができる仕組みや機会を増やすことでした。また、モヤモヤの議論で挙がった、いじめや虐待、学校での悩み、学校以外の選択肢、経済支援、ヤングケアラーなどの問題への対策を期待する声が聴かれました。




【参加した政策決定者の大人も、子どもの意見を聴く仕組みづくりの必要性を認識】

参加した政策決定者からは、イベントに参加してみて、子どもたちの多様な問題意識について知ることができたという意見のほか、子どもたちの積極性に驚いたという意見がありました。また、「子どもの意見がより聴かれ、それが活かされる社会にするために、今後どのような施策が必要ですか?」という質問に対しては、子どもの意見を聴くための仕組みづくりが必要だという意見が多く寄せられました。




セーブ・ザ・チルドレンは、子どもやユースが普段感じている疑問や、自分の気持ち、子ども時代のいま感じている想いを声にし、形にすることを、引き続き応援します。


また、私たちに寄せられた子どもやユースの声をもとに、子どもの意見を尊重・反映できるような子ども参加の仕組みづくりや、大人が子どもの声を聞く際の望ましい姿勢について、引き続き行政や政治家、社会に訴えていきます。その活動の一環として、8月30日には内閣府特命担当大臣の小倉大臣を訪問し、青森と名古屋でのイベント開催時の様子や、子どもたちから出された声や意見についても直接報告をしてきました。これからも、私たちは当事者である子どもの声を聴き、子どもの目線に立った政策が実現されるよう活動を進めていきます。



第3回目の子ども・ユースキャラバンを愛媛県松山市で1030日(日)に行います!

以下のリンクからご応募をお待ちしています。



  • ■日時:1030日(日)13:00-15:3012:30受付開始)
  • ■会場:愛媛県松山市愛媛大学総合情報メディアセンターメディアホール(愛媛県松山市文京町3)
  • ■子ども参加者は10才から18才までの子ども・ユース最大30人を予定
  • ■応募リンク:https://forms.office.com/r/cxx4deZ0je(締め切り 1020日(木))
  • ■応募用QRコード:


また、最終回となる第4回目のイベントは、1211日(日)に沖縄県那覇市で開催の予定です。こちらについても詳細が決まり次第、SNSやウェブサイトでお知らせをしていきます。



※子ども・ユースキャラバン2022は、感染症の専門家の助言に基づいた感染予防対策を行ったうえで実施しています。




 

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