アドボカシー(公開日:2025.09.24)
2025年度「SDG4教育キャンペーン」を実施しました!
2025年1月から8月にかけて、セーブ・ザ・チルドレンが加盟している教育協力NGOネットワーク(JNNE)は、「SDG4教育キャンペーン2025」を実施しました。本キャンペーンは、SDGsの目標4(質の高い教育をみんなに)を達成するための市民参加型のキャンペーンで、市民の声を政府へ届け、政策に反映することを目的としています。2003年に始まったキャンペーン(旧世界一大きな授業)には、これまでのべ58万人以上が参加し、世界と日本の教育の現状について学び、より良い政策を求めて声をあげてきた実績があります。
2025年度の活動では、国内外の教育課題への対応について、政党へのアンケートおよび市民投票を実施しました。また、その結果を踏まえ、子ども・ユースによる政党や関係省庁への訪問と意見交換も行いました。ここでは、今年度のキャンペーンの成果について報告します。
◯政党アンケートに7政党から回答!
2月に国内外の教育課題に関する政党アンケートを実施し、公明党・国民民主党・自由民主党・日本維新の会・日本共産党・立憲民主党・れいわ新選組(五十音順)から回答がありました。
アンケートでは、1)子どもの権利についての教育、2)子どもの意見表明、3)外国人の子どもの教育、4)サハラ以南アフリカへの教育支援、5)危機下の教育支援、6)学校保護宣言、の6問についての回答を得ました。以下、結果の概要をまとめた表です。
★質問と各政党の回答の詳細はこちら

政党アンケートの6つの質問項目に対する各政党の回答をまとめた表
◯市民投票に5,100人が参加!
3月から5月にかけて、上記政党アンケートの回答を政党名を伏せた状態でウェブサイト上に公開し、全国の子ども・ユース・市民の皆さんを対象に、質問ごとに「最も賛同する」政党を選ぶオンライン市民投票を実施しました。投票には計5,100名が参加し、延べ20,825件の投票がありました。
オンライン市民投票に参加した人からは、「子どもの権利」についての教育・学習の機会の充実や、校則を含む学校運営への子どもの意見表明および意思決定への参加に期待する声が数多く寄せられました。また、危機下における教育支援の拡充に期待する市民も多く、教育を攻撃から守るための国際的な指針である「学校保護宣言」については投票参加者の77%が「日本も賛同すべき」と答えた政党に賛同しました。
★市民投票の詳細な結果はこちら
◯子ども・ユースが各政党・省庁と意見交換をし、TICADでも発表!
今年度のSDG4教育キャンペーンでは、教育の当事者である子ども・ユースの声を政策決定者に届けるためにユースメンバーを募集しました。選考で選ばれた18名の子ども・ユース代表は6つの政党(公明党・日本共産党・立憲民主党・国民民主党・自由民主党・日本維新の会、訪問順)を訪問し、投票結果やコメントをもとに国会議員に市民の声を届けました。各回で6つの質問に関する要望を伝え、国会議員との意見交換や質疑応答が活発に行われました。また、子ども・ユース代表は4つの省庁(外務省・文部科学省・防衛省・こども家庭庁、訪問順)にも訪問し、意見交換を行いました。
★各政党との意見交換の詳細はこちら
TICAD9公式テーマ別イベント「危機状況における教育支援とジェンダー平等」の登壇者と「SDG4教育キャンペーン2025」の子ども・ユース代表
★TICAD9 公式テーマ別イベント 共催参加のレポートはこちら
本年度のSDG教育キャンペーンでも、多くの市民の皆さまとともに教育の重要性を考え、政策決定者に教育の課題に関する取り組みの強化に向けた働きかけができたと考えています。
多くの皆さまの参加に感謝申し上げます。SDG4を達成できるよう、引き続き市民の声を届けてまいりましょう!



