日本(公開日:2011.02.21)
埼玉県和光市が子ども版地域協議会の提案を検討(2011.02.21)
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンでは、自治体と協働した子ども参加の実践として、埼玉県和光市との協働により、次世代育成支援対策後期行動計画「わこう子どもプラン」における子ども版地域協議会を実施しています。
子ども版地域協議会での子どもたちの提案は、市の関連部局にて検討された後、次世代育成支援対策地域協議会にて協議され、和光市子ども関連部局にて事業に反映・実施(下図参照)されることとなっています。 今回は、子ども版地域協議会の提案を地域の大人が受け止め、どのように反映させているのか、子ども版地域協議会実施後の進捗をお伝えします。
■和光市子ども関連部局にて■
2010年9月〜2011年1月にかけて、子どもたちの提案が市の子ども関連部局に報告され、「わこう子どもプラン」に反映すべく、検討が重ねられました。その結果、例えば「良い雰囲気の図書館にしてほしい」という意見をもとに、図書館の職員の対応を見直したり、「リパーク(公園の改善)してほしい」という意見をもとに、子どもたちの意見を公園づくりに反映していくワークショップを企画したりと、子どもたちの提案を受け、事業に変化がみられています。また、子ども版地域協議会実施後のアンケートにて、「市のことを知ることができた」「市をよくしていきたい」という子どもたちの声があったことから、子ども版地域協議会が、地域の構成員、次世代の担い手として、子どもたちのまちづくりへの参加につながっているという評価を得ることができました。
■次世代育成支援対策地域協議会にて■
また、子ども関連部局での検討結果を受け、2011年2月16日(水)に実施された第2回次世代育成支援対策地域協議会(以下地域協議会、※)でも、子どもたちの提案を受けた今後の方針や子ども参加の意義について検討がなされました。その結果、
●子どもと大人が「パートナー」としてまちをつくっていくことの重要性
●様々な施策で子どもの意見を聴く機会を設けることの重要性
●今後地域協議会をはじめ「わこう子どもプラン」を評価する際、子どもたちの具体的な提案を活かしていくこと
が合意され、
●今後和光市で子どもに関わることを考える際には、子ども参加を推進する
●その際、子どもの意見を聴く地域のチャイルド・ファシリテーターを活用する
ことが地域協議会から和光市に提案されました。
和光市は市民の声を聴くことを重視していますが、子どもの声は届きにくく、今回の子ども版地域協議会の取り組みは子どもたちの意見を市政に反映していく第一歩となっています。現在2010年度の総括に向け、報告書を作成していますが、3月下旬には公表しますので、ぜひ詳細をご覧ください。
セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、今後も自治体や地域の方々と協力し、子どもたちとともに、地域での持続的な子ども参加の仕組みづくりを進めていきます。
※次世代育成支援対策地域協議会は、「わこう子どもプラン」の推進を図るため、事業の進捗状況の確認や評価・提言を行う協議会