日本(公開日:2008.10.01)
高校生がSpeaking Outを実施
【松原高校との取り組み】
大阪府立松原高校では2004年度から毎年スピーキングアウトを実施しています。2004年度に松原高校の生徒がセーブ・ザ・チルドレン大阪事務所を訪問した際にスピーキングアウトに参加したことがきっかけとなって、松原高校の生徒が様々な形でボランティアに参加するようになりました。
大阪府立松原高校では2004年度から毎年スピーキングアウトを実施しています。2004年度に松原高校の生徒がセーブ・ザ・チルドレン大阪事務所を訪問した際にスピーキングアウトに参加したことがきっかけとなって、松原高校の生徒が様々な形でボランティアに参加するようになりました。
その後、2005年度より継続して、松原高校でChild to Child(以下CtoC)を実施しています。
【Child to Child(以下CtoC)プログラムの実践】
CtoC プログラムとは、セーブ・ザ・チルドレンが高校で連続したワークショップを実施し、子どもたちが子どもの権利を理解し、自分のこと・世界のことについて、他の子どもたちに伝えていくプログラムです。プログラムに参加する子どもは、他の子どもに"なにを""どのように"伝えていくかを考え、自分たちでオリジナルのプログラムを作ります。
2006年度、松原高校では高校3年生の選択授業である「ワールド・ウォッチング」において、9月から11月の3ヶ月間、計8回のCtoCプログラムを実施しました。
第 1回目の授業では、最終的に生徒が小学生を対象に実施するプログラムの参考として、まずは生徒が実際にスピーキングアウトに参加しました。子どもの権利にふれながら、世界の子どもの問題を見ていく中で、生徒からは「自分がスピーキングアウトできるか不安」という声も聞かれましたが、「いろいろ勉強になった。内容もそうやし、人に見せるための方法とか、自分が前でなんかやる時は取り入れる。」「私もボランティアに参加して、考えているだけじゃなく、行動したい。」「知ることにともなう責任があるから、私は行動にうつしていきたいと思います。」といった声が聞かれました。
第2回目は、実際に小学生を対象としたプログラムを作るために必要な方法(プログラミング・スキル)を伝えました。その後、生徒たちは自分たちが小学生に伝えたいことを出し合った結果、今回伝えたいこととしてあがったのは「教育」「戦争」「貧困」「孤児」の4つでした。生徒たちは、決めた4つのトピックから自分のやりたいトピック一つを選び、4つのグループに分かれました。
第3・4・5回目では、グループごとにプログラムの「ねらい」をしぼり、実際にプログラム作成にとりかかりました。プログラム作成の過程で、情報の集め方や示し方といった情報の取り扱い方も伝えていきました。生徒たちは小学生にどう伝えていくかを考えながら、グループごとに独自のプログラムを作っていきました。
プログラム作成をとおして「いろんな意見がありすぎてわからんし、なにが正しいのかもわからん。もっと話し合いしなあかん。」「ねらいを決めることがむずかしいと思いました。小学5年生がどれくらい理解してくれるか?」など、グループの意見をまとめることや対象者に分かりやすく伝えることの難しさを感じると同時に、さらなる話し合いの必要性を感じていました。
小学校でのスピーキングアウト実施を目前に控え、学内で公開リハーサルを実施しました。公開リハーサルでは、グループごとに生徒たちが作成したプログラム内容を発表します。オーディエンスには校長先生や教育委員会の方、SCボランティアも参加し、発表終了後に、みんなで各グループのプログラムを評価しました。その結果、投票により「貧困」プログラムを作成したグループが一番多くの票を集め、そのグループが小学校に行き、実際にCtoCを実施することになりました。
【小学校で高校生がSpeaking Outを実施】
高校生によるスピーキングアウト(CtoC)は、松原高校近隣の小学校、松原市立恵我南小学校の小学5年生21人を対象に実施しました。はじめ生徒たちは大勢の小学生を前に緊張の面持ちでしたが、小学生の元気な反応に自然と緊張や戸惑いがとれ、自分たちの作成したプログラムを進めていました。
プログラムの中で、世界の地域格差についてアメを使って示すと、小学生からは驚きの声があがりました。「アジア・アフリカの人がふざけて"1こくれ"と言ったけど、なんか現実的に考えると、なんか、こんなに差があるとは思わなかった。」「アメをもらえなかったときにアジア・アフリカの人はこんな気持ちなんやなと思った。」「アメリカやヨーロッパがせこいと思った。アジアやアフリカだって同じはずなのに不公平だと思った。」「アジアの人たちはアメが1こしかもらえなかった。でも、いま、これがほんとにあったことだと思った。」といった意見が小学生から挙がり、生徒たちのプログラムのねらいが伝わっていました。
CtoCプログラムを通して、生徒たちは「伝えることと相手の意見を受け入れるのが、難しかった。」「相手のことを考えないといけないので、伝えるのは難しい。」など、他者との共同作業において他人の意見を尊重したり、受け入れたりすることの難しさを感じると同時に、対象者のことを考えてプログラム内容や言葉づかいに気をつけていました。これは単に知識を身につけるだけでなく、他者への配慮も体験したといえるでしょう。その他にも、「しんどかったけど、準備をしていて色々なことがわかっておもしろかった。」「この授業で学んだことを将来にいかしていきたいです。」といった声も聞くことができました。
今後も2006年度の経験を生かして、松原高校の生徒たち、先生と共に、CtoCプログラムを進めていきたいです。
Speaking Outの輪が徐々に広がっています!
【Child to Child(以下CtoC)プログラムの実践】
CtoC プログラムとは、セーブ・ザ・チルドレンが高校で連続したワークショップを実施し、子どもたちが子どもの権利を理解し、自分のこと・世界のことについて、他の子どもたちに伝えていくプログラムです。プログラムに参加する子どもは、他の子どもに"なにを""どのように"伝えていくかを考え、自分たちでオリジナルのプログラムを作ります。
2006年度、松原高校では高校3年生の選択授業である「ワールド・ウォッチング」において、9月から11月の3ヶ月間、計8回のCtoCプログラムを実施しました。
第 1回目の授業では、最終的に生徒が小学生を対象に実施するプログラムの参考として、まずは生徒が実際にスピーキングアウトに参加しました。子どもの権利にふれながら、世界の子どもの問題を見ていく中で、生徒からは「自分がスピーキングアウトできるか不安」という声も聞かれましたが、「いろいろ勉強になった。内容もそうやし、人に見せるための方法とか、自分が前でなんかやる時は取り入れる。」「私もボランティアに参加して、考えているだけじゃなく、行動したい。」「知ることにともなう責任があるから、私は行動にうつしていきたいと思います。」といった声が聞かれました。
第2回目は、実際に小学生を対象としたプログラムを作るために必要な方法(プログラミング・スキル)を伝えました。その後、生徒たちは自分たちが小学生に伝えたいことを出し合った結果、今回伝えたいこととしてあがったのは「教育」「戦争」「貧困」「孤児」の4つでした。生徒たちは、決めた4つのトピックから自分のやりたいトピック一つを選び、4つのグループに分かれました。
第3・4・5回目では、グループごとにプログラムの「ねらい」をしぼり、実際にプログラム作成にとりかかりました。プログラム作成の過程で、情報の集め方や示し方といった情報の取り扱い方も伝えていきました。生徒たちは小学生にどう伝えていくかを考えながら、グループごとに独自のプログラムを作っていきました。
プログラム作成をとおして「いろんな意見がありすぎてわからんし、なにが正しいのかもわからん。もっと話し合いしなあかん。」「ねらいを決めることがむずかしいと思いました。小学5年生がどれくらい理解してくれるか?」など、グループの意見をまとめることや対象者に分かりやすく伝えることの難しさを感じると同時に、さらなる話し合いの必要性を感じていました。
小学校でのスピーキングアウト実施を目前に控え、学内で公開リハーサルを実施しました。公開リハーサルでは、グループごとに生徒たちが作成したプログラム内容を発表します。オーディエンスには校長先生や教育委員会の方、SCボランティアも参加し、発表終了後に、みんなで各グループのプログラムを評価しました。その結果、投票により「貧困」プログラムを作成したグループが一番多くの票を集め、そのグループが小学校に行き、実際にCtoCを実施することになりました。
【小学校で高校生がSpeaking Outを実施】
高校生によるスピーキングアウト(CtoC)は、松原高校近隣の小学校、松原市立恵我南小学校の小学5年生21人を対象に実施しました。はじめ生徒たちは大勢の小学生を前に緊張の面持ちでしたが、小学生の元気な反応に自然と緊張や戸惑いがとれ、自分たちの作成したプログラムを進めていました。
プログラムの中で、世界の地域格差についてアメを使って示すと、小学生からは驚きの声があがりました。「アジア・アフリカの人がふざけて"1こくれ"と言ったけど、なんか現実的に考えると、なんか、こんなに差があるとは思わなかった。」「アメをもらえなかったときにアジア・アフリカの人はこんな気持ちなんやなと思った。」「アメリカやヨーロッパがせこいと思った。アジアやアフリカだって同じはずなのに不公平だと思った。」「アジアの人たちはアメが1こしかもらえなかった。でも、いま、これがほんとにあったことだと思った。」といった意見が小学生から挙がり、生徒たちのプログラムのねらいが伝わっていました。
CtoCプログラムを通して、生徒たちは「伝えることと相手の意見を受け入れるのが、難しかった。」「相手のことを考えないといけないので、伝えるのは難しい。」など、他者との共同作業において他人の意見を尊重したり、受け入れたりすることの難しさを感じると同時に、対象者のことを考えてプログラム内容や言葉づかいに気をつけていました。これは単に知識を身につけるだけでなく、他者への配慮も体験したといえるでしょう。その他にも、「しんどかったけど、準備をしていて色々なことがわかっておもしろかった。」「この授業で学んだことを将来にいかしていきたいです。」といった声も聞くことができました。
今後も2006年度の経験を生かして、松原高校の生徒たち、先生と共に、CtoCプログラムを進めていきたいです。
Speaking Outの輪が徐々に広がっています!